「半導体ジレンマ」に陥ったユン政権…「チップ4」回答は先送りの見通し

韓国政府が米国と中国の間で「半導体ジレンマ」に陥った。米国が韓国に中国を排除した半導体同盟である「チップ(Chip)4」加入を要求してからだ。政府がチップ4加入のための「デッドライン」がないと強調しただけに、米国側に回答を先送りするものと見られる。韓国メディア「アジア経済」が報じた。(写真:米韓大統領がサムスン電子の工場を訪問している様子=聯合ニュース)
原文記事:https://view.asiae.co.kr/article/2022073016571833394

30日、関係省庁によると、韓国政府はチップ4への加入を巡り、苦心している。チップ4は米国、韓国、日本、台湾の4ヵ国で構成された半導体同盟だ。チップ4の「チップ」は半導体、「4」は同盟国の数字を意味する。これに先立ち米国は今年3月、韓国にチップ4同盟の結成を公式提案した。産業省のイ・チャンヤン長官は前日(29日)、国会産業通商資源中小ベンチャー企業委員会の業務報告で、「チップ4の具体的な内容が決まっておらず、アジェンダも決まっていないため、直接的な影響を評価することはできない」とし、「(ただ)全般的に国際情勢の中で韓国半導体産業の競争力を高めるためには、どのような協力と戦略が必要か議論している状況だ」と述べた。

問題はチップ4の核心が中国牽制にあるという点だ。チップ4には中国の「技術崛起(急成長)」を抑制するために友好国を中心にグローバル半導体供給網を再編するという米国の意図がそのまま含まれている。米国がチップ4同盟国としてメモリ半導体に強い韓国と非メモリ半導体最強者である台湾をはじめ素材・部品・装備(素・部・装)分野で世界最高水準の競争力を備えた日本を選んだ理由だ。

中国はすでに韓国のチップ4加入を警告している。中国外交部のジァオリゼン(Zhao Lijian)報道官は最近の定例ブリーフィングで「世界経済が深く融合した状況で(チップ4など)米国側の行動は流れに逆らうこと」とし「民心を得ることができず失敗に終わるしかない」と明らかにした。また、ジァオ報道官は、「『チップ貿易』だけを見れば、昨年の韓国輸出の60%が中国市場に入ってきた」と述べた。中国が韓国の最大交易国という事実を強調し、韓国のチップ4合流に迂回的に反対したものと分析される。

これに対し政府は苦心を重ねている。中国が公開的に米国の「半導体同盟」構想を批判しただけに、韓国のチップ4加入が韓中通商摩擦に直結する可能性があるためだ。中国は韓国半導体輸出の約40%を占める最大需要先で、韓中通商摩擦が起きれば、国内半導体産業は直ちに打撃を受けざるを得ない。中国の反発がサード(THAAD)事態のような大規模な経済報復につながる可能性もある。中国が国家として認めない台湾がチップ4に含まれたということも、政府の悩みを膨らませる部分だ。

米国は結局、韓国に来月末にチップ4初の実務会議を開くとして「締め切り日」を通知した。早くからチップ4に肯定的な反応を見せた日本、台湾と違って、韓国はまだ何の立場も示していないからだ。該当会議が韓国と事前に調整された日程ではないという点を考慮すれば、米国は事実上確答を要求したわけだ。

ただし政府は米国が定めた日程が「デッドライン」ではないと強調した。産業省のアン・ドクグン通商交渉本部長は今月28日の懇談会で、「私が知る限り(チップ4)加入期限はない」とし、「米国側でも期限を決めて結論を出すように言ったわけではない」と述べた。外交部当局者も最近、「(米国の)加入提案とは言い難い」とし、「(回答期限が)1ヵ月しか残っていないことも、特に肯定的に認めることは難しい」と述べた。

韓国政府が来月までにチップ4加入可否を決定しない可能性が高いという分析も出ている。政府は来月24日、韓中国交正常化30周年を迎え、中国と経済協力事業を推進している。このような状況で来月中にチップ4加入を決定すれば、韓中経済協力事業に支障をきたす恐れもある。アン本部長は「通商交渉本部の最大の目標は中国との産業通商関係を安定化すること」とし「来月末までに(チップ4関連)返事もなさそうだ」と明らかにした。

参考記事:「チップ4同盟」選択の岐路に立つ韓国…米中間でサンドイッチ状態に
参考記事:サムスン電子、今後20年で250兆ウォンを投資…米に半導体工場11ヵ所新設へ
参考記事:輸出規制で損をした日本、依然技術が必要な韓国…半導体相互協力に共感

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