サムスン電子が透明ディスプレイを搭載した「デュアルスクリーン(両面)フォン」を開発中だと知られ、スマートフォン革新と関連して今後の成り行きが注目される。韓国メディア「アジアタイムズ」が報じた。(写真:Galaxy S22ultra=サムスン電子)
原文記事:https://www.asiatime.co.kr/article/20220829500087
最近、世界知的財産権機構(WIPO)によると、サムスン電子は今年初め、バー(bar)型スマートフォン裏面に画面投射が可能な製品の特許を出願した。過去、中国ZTEも似たような機器を発売したが、サムスン特許技術は100%透明画面の実現、カスタマイズが可能だという点で異なる。
業界ではサムスン電子がこの技術を土台に今後バー形態だけでなくフォルダブルフォームファクターでも両面ディスプレイ製品を発売するものと期待している。
29日業界によると、最近WIPOホームページにはサムスン電子が登録した「透明ディスプレイを含む電子装置(ELECTRONIC APPARATUS COMPRISING TRANSPARENT DISPLAY)」という特許が25日付で登録された。該当特許は今年1月に出願された。
サムスン電子はこのページを通じて、バー型スマートフォンを基準に前面だけでなく、背面にもディスプレイ画面を配置して得られる多様な長所について記述した。
サムスン電子側は詳細説明で「透明ディスプレイは電子装置(スマートフォン)表面内部領域を部分的に外部空間に露出させることができ、選択的に活性化され多様な形態の視覚効果を提供することができる」とし「スマートフォン外観自体の形状や色を利用した装飾を実質的に維持し透明ディスプレイが選択的に活性化され多様な視覚的装飾や変化を実現することができる」と明らかにした。

サムスン電子がWIPOに登録した「透明ディスプレイを含む電子装置」特許図面の一部=WIPO
また「写真の撮影時、スマートフォン透明ディスプレイを活用して撮影に必要なグラフィックオブジェクトを表示したり被写体イメージを出力して便利に撮影できるようにする」とし、商用化時の使用例についても簡略に説明した。
これまでスマートフォンにデュアル画面の採用がなかったわけではない。中国メーカーのZTEは2018年、2019年にそれぞれ「ヌビアX」、「ヌビアZ20」というモデルを発売し、前面・背面の両方にディスプレイを採用した経緯がある。
そのうち2019年に発売されたヌビアZ20は、当時フラッグシップレベルのクアルコムスナップドラゴン855+CPUと共に6.42・5.1インチディスプレイ、6GBのRAMおよび128Gの保存容量を備えている。しかし、低いカメラ性能、便宜事項の不備などにより、大きな注目を集めることができなかった。国内では正式発売されていない。
また、ZTE製品の背面ディスプレイは透明画面ではなく、高い不透明度のガラスパネルを採用し、サムスン電子の特許とは距離がある。
サムスンが今回の透明ディスプレイ特許を踏み台にして近い将来、バー型やフォルダブルフォームファクター機器を活用し「デュアル透明フォン」を出すのではないかという観測も出ている。スマートフォンだけでなくタブレット、ノート型パソコンなど主要サムスン電子スマート機器の未来を垣間見ることができる端緒とも解釈される。
電子業界のある関係者は「今回の『透明フォン』アイデアはサムスン電子が保有したが商用化しない数多くの特許の一つでありうる」としながらも「スマートフォン市場1位競争に真っ最中のサムスン電子としてはいつでも新技術を投入する準備ができているだろう」と述べた。
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