LG電子が136インチサイズの超大型マイクロLED(発光ダイオード)テレビを国内に発売する。極度の不況に陥っているテレビ市場を「超プレミアム」製品で突破しようという試みだ。韓国メディア「毎日経済」が報じた。
原文記事:https://www.mk.co.kr/news/business/view/2022/10/871346/
3日、業界によると、LG電子は最近、国立電波研究院電波試験認証センターからメディアボックスモデルの電波適合性評価認証登録を完了した。同メディアボックスは136インチの家庭用マイクロLEDテレビの本体の役割を果たす製品だという。電波適合性評価は国内発売直前の段階で行われるため、年内に正式に製品が発売されるものとみられる。超プレミアム製品であるだけに価格は1億ウォン(約1005万円)以上になるものとみられる。LG電子がマイクロLED家庭用ラインナップを披露するのは今回が初めてだ。
マイクロLEDは超小型素子一つ一つが自ら光を出し画素の役割をするディスプレイを指す。電力消耗が少ないうえ、太陽の下でも明るく鮮明な画質を実現することができる。大型住宅のリビングやシネマルームに設置するのに適している。マイクロLEDテレビはチップをつなぎ合わせる方式で製作するため、大きさや形に制約がないというのが最大の長所だ。このため、LG電子は、100インチ以下はOLED(有機発光ダイオード)、それ以上はマイクロLEDでプレミアムラインナップを構成する計画だ。LG電子のペク・ソンピルテレビ担当常務は「一枚で移されるOLEDとは異なり、マイクロLEDはモジュールの形で組み立てればいいので運送しやすい」と説明した。
マイクロLEDテレビのトップランナーはサムスン電子だ。サムスン電子は、家庭用110インチのマイクロLEDテレビをすでに昨年初頭に発売した。サムスン電子は近いうちに、従来の110インチに続き、89インチと101インチモデルを新たに披露する予定だ。この他にも今年9月初めにドイツで開かれた世界家電博覧会(IFA)では114型から76型まで多様なサイズのマイクロLEDテレビラインナップを展示したりもした。LG電子が100インチ以上の超大型級だけにマイクロLEDを供給する反面、サムスンは幅広いラインナップを構成し、次世代プレミアムテレビの代表ラインとしてマイクロLEDを前面に出す計画だ。
テレビメーカー各社は、このようなプレミアムテレビで収益性の悪化に対応するという戦略だ。市場調査会社のオムディアは、今年の世界テレビ出荷量が2億台水準に止まると見通した。しかし、家電需要の低迷にも関わらず、大型プレミアムテレビは相対的に成長を続けている。オムディアは、テレビ市場全体でプレミアム級の70インチ以上の割合が2019年10.2%から今年は20%以上に増えるものと予想している。
マイクロLEDは製造原価が高くて価格競争力が不足しているのが短所として挙げられた。実際、サムスン電子が昨年に発売した110型マイクロLEDテレビの価格は1億7000万ウォン(約1708万円)に達する。