サムスン電子が5年後の2027年、1.4ナノメートル(nm・1nmは10億分の1m)工程を採用した半導体を量産するというビジョンを発表した。韓国メディア「文化日報」が報じた。
原文記事:http://www.munhwa.com/news/view.html?no=2022100401071703024001
1.4ナノ工程導入時期を明らかにしたのはサムスン電子が初めてだ。差別化された技術力を前面に押し出し、ファウンドリ(半導体委託生産)分野でライバル会社の台湾のTSMCを本格的に追撃するという意志を表明したものとみられる。
サムスン電子は3日(現地時間)、米シリコンバレーで「サムスンファウンドリフォーラム2022(Samsung Foundry Forum2022)」を開き、ファウンドリ新技術と事業戦略を公開した。3年ぶりにオフラインで開かれた今年のイベントは顧客社・協力会社・パートナー社所属の500人余りが参加した中で進行された。サムスン電子は同日、「ゲートオールアラウンド(GAA・Gate All Around)」基盤の工程技術革新を持続し、2025年には2ナノ、2027年には1.4ナノ工程を導入するという事業ロードマップを発表した。今年6月、世界で初めて3ナノ工程の量産を始めたサムスン電子は、2ナノ工程計画を明らかにしたことがある。しかし、1.4ナノ計画に言及したのは今回が初めてだ。TSMCは1.4ナノ工程技術の開発に乗り出したが、正確な量産時期はまだ明らかにしていない。
サムスン電子は低電力半導体市場を積極的に攻略し、2027年までにモバイルを除いた製品群の売上比重を50%以上に拡大するという目標も提示した。現在、モバイルに集中している売上を高性能コンピューティング(HPC)やオートモーティブ車用半導体、モノのインターネット(IoT)など、非モバイル製品群に拡大するという趣旨だ。
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