SKハイニックス、AI演算機能を備えた次世代イメージセンサーを開発

SKハイニックスがAI(人工知能)演算機能を結合した次世代イメージセンサーの開発に乗り出す。このイメージセンサーは顔認識などを自主的に遂行し、既存システムに比べて電力効率性、性能などを高めたのが特徴だ。イメージセンサー市場で高画素競争が限界に達しているだけに、新しいアプローチを通じて市場競争力を強化しようとする戦略と解説される。韓国メディア「THE ELEC」が報じた。(写真:SKハイニックス)
原文記事:https://www.thelec.kr/news/articleView.html?idxno=18693

11日、業界によると、SKハイニックスは従来のCMOSイメージセンサー(CIS)に人工神経網技術を結合した次世代CISを開発中だ。

CISはカメラレンズを通じて入ってくる光を電気的信号に変換するシステム半導体だ。フォトダイオード、カラーフィルター、アナログ・デジタル回路、ISP(映像信号処理装置)などの多様な要素で構成される。フォトダイオードとカラーフィルターを経て入ってきた特定電子をアナログ・デジタル回路がデジタル化させ、ISPが映像信号に変換する構造だ。

SKハイニックスはこのような信号変換過程に人工神経網技術を加えた新しいイメージセンサーを開発中だ。このためにAI演算に最適化されたチップである「AI加速器」をCISに内蔵した。

SKハイニックスが考案したAI加速器はSRAMを基盤とする。SRAMはDRAMのような揮発性メモリの一種で、DRAMに比べて回路構成が複雑で保存可能な容量が小さいが、演算速度が速いというのが長所だ。SKハイニックスはSRAMとマイクロプロセッサなどを結合し、インメモリコンピューティング(メモリ内でデータ保存・演算を全て遂行する技術)を実現した。

AI演算機能が内蔵されたCISは、イメージを変換する過程で被写体に対する情報を認識することが可能だ。例えばスマートフォンの前面カメラで人の顔を映す場合、人がスマートフォンの実際の所有者であるかを判別できる。判別機能を機器内部のCPUとCISが別々に分離して処理してきた既存システムとは異なり、CISが自主的に処理するので消費電力と実行時間を大幅に減らすことができるようになる。

SKハイニックスは該当CISの設計およびFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)検証を終えた。また、CIS部門での市場競争力強化のため、多様な技術開発も行う計画だ。

SKハイニックスはイメージセンサー分野の後発走者だ。まだ市場での存在感は微々たるものだ。市場調査機関のストラテジーアナリティクス(SA)によると、今年上半期のイメージセンサー市場シェアはソニーが44%で1位、サムスン電子が30%で2位、オムニビジョンが9%で3位を占めている。3社を除いた残りの会社の割合は17%に過ぎない。

これに伴い、SKハイニックスは高画素CIS製品開発を通じた市場拡大を持続的に推進してきた。昨年はサムスンフォルダブルフォンのGalaxy Z Fold3シリーズに1300万画素CISを供給した。今年、サムスンGalaxy Aシリーズに5000万画素のCISを供給することにも成功した。最近は1億画素のCISを公開した。

ただ、CISの高画素競争は事実上限界に達した状況だ。より多くの画素を集積するために画素のサイズを小さくするほど、受光量(光を受ける量)と信号サイズなどもすべて減少し画質が劣化するためだ。そのため、業界では画素の代わりにISPなど核心構成要素の機能を強化する方案を積極的に推進している。SKハイニックスもこのような観点からAI演算などの新しい機能でCIS市場での競争力を強化しようとする意図と解釈される。

参考記事:サムスン・SKハイニックス「不況の突破口は車両向け半導体」
参考記事:メモリに続き「イメージセンサー」も…サムスン、半導体の収益が非常事態
参考記事:韓国、イメージセンサー生産最大国に…サムスン・SKが首位ソニーを追撃

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