グローバル自動車市場で電動化の流れが激しい中、韓国輸入車市場でも電気自動車(EV)が主流になった。先月(10月)、国内輸入車市場で電気自動車の販売台数は前年同月比800%以上急増した。原油高の流れに維持費が安く、エコまで手に入れることができる電気自動車に対する需要が大幅に増えた状況で、輸入車ブランドが多様な電気自動車の新モデルを披露したうえ、過去に比べて充電などインフラが拡大した結果と解釈される。韓国メディア「News1」が報じた。(写真:アウディQ4eトロン=News1)
原文記事:https://www.news1.kr/articles/4859292
13日、韓国輸入自動車協会(KAIDA)などによると、先月、国内輸入車市場で販売された電気自動車は4848台で、前年同月比830.5%増加した。同期間、電気自動車のシェアも3.8%から9.9%に跳ね上がった。今年1~10月の累積電気自動車販売台数も1万8616台で、前年同期比323.6%増加した。今年1~10月の輸入車全体の販売台数(22万5573台)が車両向け半導体の供給難などの影響で前年同期比3.4%減少したことを勘案すれば、電気自動車の販売が大幅に増えたわけだ。
エコカーの流れによって、内燃機関モデルの販売台数の減少が目立つ。ディーゼル車の販売台数は今年1~10月の2万7404台で、前年同期比17.4%減少した。シェアも14.2%から12.1%に落ちた。ガソリン車も10万9599台で、前年同期比7.1%減少した。ハイブリッド車も前年同期比1.7%減少した。
専門家らは輸入車市場でも電気自動車が「主流」になった理由について、過去に比べて電気自動車を披露するブランドが多くなり、消費者の選択の幅が広がったためだと解釈する。コスパモデルからハイエンド級モデルまで、国内輸入車市場に多様な電気自動車新車が大挙発売され、過去テスラが事実上独占していた輸入電気自動車市場の構造も変わった。また、最近の原油高の流れを受け、維持費が安い電気自動車を求める需要が多くなり、充電施設などのインフラが拡充されたことも影響を及ぼした。
大徳(テドク)大学のイ・ホグン教授は「最近、グローバル自動車ブランドが電動化の流れによって韓国市場にも電気自動車の新モデルを大挙発売し始め、これによりパフォーマンスや価格面でテスラより優位にあるモデルが登場し、テスラの独占構造が崩れている」と見た。
先月、輸入電気自動車の中で最も多く売れたモデルはアウディのQ4e-トロン(1235台)だ。全体輸入車販売台数の中でも3位だ。輸入電気自動車販売2位はシボレーのボルトEUV(719台)、3位はフォルクスワーゲンのID.4(585台)だった。
先月、テスラの国内市場での販売台数は「0台」だ。テスラは通常、四半期ごとに韓国に割り当てた物量を送り、他のグローバル完成車メーカーと比べると供給量が一定ではない方だ。依然として年間累積販売台数を見ると、テスラ(モデルY 6072台・モデル3 6960台)は無視できないが、後発走者もコストパフォーマンスと優れたパフォーマンス、安定した供給を武器に販売台数を増やしている。
代表的に先月、輸入電気自動車販売台数1位を占めたアウディのQ4e-トロンは、最高出力204馬力、最大トルク31.6㎏.mの性能を誇る。82kWh容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、1回の充電で368㎞走行が可能だが、価格は個別消費税3.5%基準で5960万ウォン(約627万円)であるため、「アウディにしては安い」という評価が出ている。
輸入電気自動車販売台数3位に上がったフォルクスワーゲンのID.4は、代表的な「コストパフォーマンス」モデルで、国費補助金651万ウォンの支援を受けることができる。Q4e-トロンのようなプラットフォームを共有するID.4は、最高出力150kW、最大トルク31.6kg.mを発揮する。1回の充電時の走行距離は複合基準で405kmだ。
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