グローバル景気低迷によってDRAM半導体の出荷量と価格が共に下落し、全世界のDRAM売上規模が2008年金融危機以後、最大の減少幅を記録したことが分かった。サムスン電子とSKハイニックスのDRAM売上も大幅に減ったが、世界1位と2位の座は堅固に守った。韓国メディア「News1」が報じた。(写真:サムスン電子)
原文記事:https://www.news1.kr/articles/4867986
18日、市場調査会社のトレンドフォースによると、今年第3四半期(7~9月)の世界DRAM市場の売上は181億8700万ドル(約24兆4000億ウォン、約2兆5504億円)を記録し、前四半期(255億9400万ドル、約3兆5891億円)より28.9%減少した。
トレンドフォース側は「このようなDRAM売上減少幅は世界経済が揺れた2008年金融危機に続き2番目に大きい」と明らかにした。
第3四半期のDRAMの売上が急激に減少したのは出荷量と価格が共に下落したためだ。まず家電需要が萎縮し、DRAM価格が前四半期対比10~15%下落した。また、これまで他のDRAM製品より相対的に安定的な需要を見せてきたサーバ用DRAMの出荷量が、第3四半期に入って在庫蓄積で大幅に減ったのも影響を及ぼした。
DRAMメーカー各社の個別業績も相次いで縮小した。サムスン電子の第3四半期の売上は74億ドル(約1兆377億円)を記録し、第2四半期比33.5%減少した。第3四半期の市場シェアは40.7%で世界1位を維持したが、前四半期(43.5%)と比べると2.8%ポイント(p)下がった。
2位のSKハイニックスの第3四半期の売上は52億4200万ドル(約7351億円)で、前四半期比25.2%減少した。ただ、市場シェアは28.8%で、前四半期(27.4%)より1.4%p高くなった。サムスン電子とSKハイニックスの合算市場シェアは69.5%を記録し、DRAM市場をリードした。
米国のマイクロンは第3四半期に48億900万ドル(約6744億円)の売上を上げた。市場シェアは26.4%で3位だった。前四半期対比売上減少率は23.2%で上位6社の中で最も少なかった。また台湾のナンヤとウィンボンド、PSMCの市場シェアはそれぞれ2.0%、0.8%、0.2%で4~6位に上がった。
顧客会社の在庫調整が続いているだけに、DRAM市場も当分さらに縮小されるものと予想される。トレンドフォース側は「来年上半期までは収益性に対する圧迫が持続するだろう」と予想した。
DRAMメーカーは生産性の高い次世代工程の転換速度を遅らせ、供給を抑制するものとみられる。サムスン電子は来年に平沢(ピョンテク)工場に新しいファブ(P3L)が稼動する予定だが、在庫が予想通り減少しないため、生産量増加を制限するために技術移転速度を遅らせる計画だという。最近DRAM・NAND型フラッシュ生産のためのウェハー投入量を20%減らすと発表したマイクロンも次世代工程である10ナノ級の第5世代(1b)工程の大量量産日程を延期した。
NH投資証券のト・ヒョヌ研究員は「メーカー各社が投資縮小を発表し減産を始め実際供給が減少するまでには6ヶ月の時間がかかる」とし「最近始まったウェハー投入縮小により来年第3四半期からメモリ業況が改善されるだろう」と見通した。
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