サムスン電子がフラッグシップスマートフォンGalaxy S23シリーズの頭脳でクアルコムスナップドラゴンを100%搭載する。Galaxy Sシリーズでサムスンのアプリケーションプロセッサー(AP)ブランド「エクシノス」の採用は再来年に持ち越される。韓国メディア「デイリー韓国」が報じた。(写真:サムスン電子Galaxy S23レンダリングイメージ=YouTube4RMD)
原文記事: https://daily.hankooki.com/news/articleView.html?idxno=900168
2日、業界によると、サムスン電子は来年2月に発売するGalaxy S23シリーズにクアルコムの「スナップドラゴン8第2世代」を全量搭載することにした。これまでサムスン電子はGalaxy Sシリーズに独自のAPとクアルコムAPを地域別に分けて搭載してきた。
サムスンシステムLSI事業部が設計したエクシノスを使わず、外部会社のチップセットを100%搭載することの意味は大きい。最近、クアルコムが今年第3四半期の業績発表コンファレンスコールで発表した内容によると、Galaxy S22でスナップドラゴンの割合は75%だった。
今年、Galaxy S22でエクシノスの発熱と性能低下を巡る議論で頭を悩ませているサムスンモバイル経験(MX)事業部は、結局クアルコムにチップセットを集中的に搭載することにした。一部の国の製品だけにエクシノス搭載のGalaxy S23を販売する場合、発生しうる否定的な世論も克服しにくかったものと分析される。サムスン電子は2014年に発売されたGalaxy S5以後初めて、Galaxy Sシリーズにスナップドラゴンを全量投入する。
業界関係者は「Galaxy S23シリーズにはクアルコムスナップドラゴンが100%搭載される」と述べた。
サムスン電子は再来年のGalaxy S24(仮称)シリーズにエクシノス搭載を目標に方向を変える。しかし、再来年にもエクシノスがGalaxy Sシリーズに入るかどうかは蓋を開けてみないと分からない。
サムスン電子はモバイルAP事業の強化を目的に、2011年にエクシノスブランドを立ち上げた。以後「メモリで稼いだお金をエクシノス事業を育てるのに使う」という言葉が出てくるほど莫大なお金を注ぎ込んだ。
サムスン電子はGalaxy S23シリーズを来年2月に発売する。これに先立ち、サムスン電子はこの日程を1月に決めたが、先送りにした。業界ではこれについてアップルのiPhone14シリーズ生産支障と大きな関連があると分析する。
最近アップルは、中国鄭州フォックスコン工場の人員離脱事態で、iPhone14シリーズの生産に大きな支障を来たしている状況だ。同工場は、全世界のiPhone生産量の70%を担っている。
今年第4四半期の製品生産が計画通りにいかず、年末年始の特需が期待に及ばない可能性が高くなった。これは少なくとも来年第1四半期まではiPhone14シリーズの販売に否定的な影響を与えるものとみられる。サムスン電子が製品発売時期を繰り上げてiPhoneを牽制しなければならない必要性が少なくなったという分析が出ている。
参考記事:サムスン電子のGalaxy S23ウルトラ、性能が大幅向上か
参考記事:サムスンスマホの「頭脳」エクシノスの屈辱…Galaxy S22FEに台湾APを搭載
参考記事:サムスン電子「臥薪嘗胆」…オーダーメード型AP開発に乗り出すのか