メモリ半導体の業況不振がサムスン電子、SKハイニックス営業業績に本格的に反映され始めた。一部ではこれら企業の第4四半期「アーニングショック」の可能性を提起するなど緊張感が漂っている。韓国メディア「イートゥデイ」が報じた。(写真:ロイター聯合ニュース)
原文記事:https://www.etoday.co.kr/news/view/2203502
17日、金融情報会社のエフアンドガイドによると、サムスン電子の第4四半期の営業利益コンセンサス(証券会社の予測値平均)は8兆1969億ウォン(約8545億円)だ。これは昨年同期の営業利益13兆8667億ウォン(約1兆4456億円)に比べて40.89%減少した。第3四半期の10兆852億ウォン(約1兆514億円)に比べ、18.72%減少した。
特に一部の証券会社はサムスン電子の第4四半期の営業利益を6兆~7兆ウォン(約6255~約7297億円)と予測するなど業績目線を低くし続けている。これら証券会社の予想が的中した場合、サムスン電子の四半期営業利益は2019年第4四半期(7兆1600億ウォン、約7464億円)以後、3年ぶりに8兆ウォン(約8340億円)を下回る。
DB金融投資のイ・ギュジン研究員は「DRAMとNAND型フラッシュ価格が予想対比急落するなど半導体業績不振が持続する見通し」と明らかにした。新韓(シンハン)投資証券のチェ・ドヨン研究委員は「メモリ価格と出荷量が予想を下回るものと見られる」とし「メモリ需要が過去最悪の区間」と説明した。
ただ、サムスン電子は今年、史上初めて売上300兆ウォン(約31兆2744億円)を突破する見通しだ。サムスン電子は第1四半期77兆7820億ウォン(約8兆1086億円)、第2四半期77兆2040億ウォン(約8兆484億円)、第3四半期76兆7820億ウォン(約8兆44億円)など、第3四半期の累積売上は231兆7680億ウォン(約24兆1614億円)を記録した。サムスン電子の第4四半期の売上コンセンサスは、前年同期比0.12%増の76兆6572億ウォン(約7兆9914億円)だ。
メモリ半導体の売上比重が95%に達するSKハイニックスの状況はさらに良くない。SKハイニックスの第4四半期の営業利益コンセンサスはマイナス4192億ウォン(約437億円)だ。証券会社の予測値が合致すれば、SKハイニックスは2012年第3四半期以降、10年ぶりに赤字転換する。
関心は赤字幅だ。今月SKハイニックスの営業業績予測値を発表した8ヶ所の証券会社の半分以上が1兆~2兆ウォン(約1043億円~約2085億円)台の営業損失を予想した。
現代(ヒュンダイ)自動車証券のノ・グンチャン研究員は、「売上の減少と在庫資産評価の損失拡大により、従来の推定値を下回ると予想される」とし、「SKハイニックスのDRAMとNANDの在庫は、第4四半期現在10週間程度と推定される」と述べた。大信(テシン)証券のウィ・ミンボク研究員は「前方のIT需要は消費者購買力減少で依然として不振だ」とし「ブラックフライデー、サイバーマンデー販売金額は前年対比増加したと集計されたが物価上昇を勘案すれば実質販売数量は減少したと判断される」と明らかにした。
メモリ半導体業況の不振は当分続くものとみられる。
市場調査会社のDRAMエクスチェンジによると、10月のDRAMとNAND型フラッシュの固定取引価格はそれぞれ22.46%、3.74%下落した。
市場調査会社のオムディアは、今年第3四半期のグローバル半導体業界のDRAM売上が175億4800万ドル(約2兆3964億円)で、第2四半期(249億8400万ドル、約3兆4119億円)比29.80%減少したと集計した。これは2008年の金融危機以来、最大の減少だ。
サムスン電子、SKハイニックスの第3四半期の売上は71億3300万ドル(約9741億円)、52億4600万ドル(約7164億円)で、前四半期比それぞれ34.20%、25.30%減少した。
半導体業界の関係者は「在庫調整が続くと見られるだけに来年に業況が改善されるとは言い難い」とし「供給数量調整などがなされれば来年下半期頃に製品価格の安定化を期待できるだろう」と述べた。
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