現代(ヒュンダイ)自動車グループは今月25日、現代自動車・起亜(キア)自動車・ジェネシスの専用EV(電気自動車)モデルが、これまで行われた主要グローバル衝突テストですべて最高等級を記録したと明らかにした。韓国メディア「大韓経済」が報じた。(写真:ジェネシスGV60=現代自動車)
原文記事:https://www.dnews.co.kr/uhtml/view.jsp?idxno=202212250336147120696
まず、現代自動車グループの専用電気自動車である現代自動車アイオニック5・起亜EV6・ジェネシスGV60の3種は、米国高速道路安全保険協会(IIHS)衝突評価ですべて最高等級である「トップセーフティピックプラス(TSP+)」を獲得した。
IIHSは世界で最も厳しい衝突テスト評価を行うと知られているところだ。
IIHSからTSP+等級を得るためには、△運転席スモールオーバーラップ、△助手席スモールオーバーラップ、△全面衝突、△側面衝突、△屋根剛性、△頭部支持台など6つの衝突安全項目評価ですべて最高等級である「素晴らしい(good)」等級を受けなければならない。
これと共に前方衝突防止システムテスト(車両と車両・車両と歩行者)で「優秀」以上の等級を、トリム全体のヘッドライト評価で「良好」以上の等級を獲得しなければならない。
欧州でも優秀な安全性が認められた。欧州の新車安全性評価プログラムである「ユーロNCAP」で昨年アイオニック5が最高等級の星5(★★★★★)を獲得したのに続き、今年5月と9月にはEV6とGV60が、11月には現代自動車アイオニック6が最高等級を達成し、優れた安全性を立証したのだ。
それだけでなく、アイオニック5は米国高速道路交通安全局(NHTSA)が主管する自動車衝突評価で星5を、昨年国土交通部が発表した「2021自動車安全度評価(KNCAP)」ではアイオニック5とEV6が並んで最高等級の1等級を獲得した。
完成車業界の関係者は、現代自動車グループ専用電気自動車モデルが「E-GMP」に基盤を置いたおかげで、優れた安全性を備えるようになったと見ている。
E-GMPは、現代自動車グループの電気自動車専用プラットフォームである。バッテリー・モーター・車体・シャーシなど電気自動車に最適化された構造を備えており、様々な状況で乗客の安全を確保できるように設計された。
また、バッテリーに加えられる衝撃を最小化できるように、全般的な車体剛性を高めると同時に、バッテリー側面に位置したサイド室内部にアルミニウム押出材を採用した。さらに、格子構造のバッテリー内部補強材と高強度車体クロスメンバーを加え、走行状況で発生しうるすべての衝突エネルギーに対応するように構成した。
後方衝突時、後部座席の搭乗客と高電圧バッテリーを一緒に保護するため、車体内部に変形を誘導しながら衝撃を緩和する構造物も搭載した。
E-GMPは現代自動車グループのチョン・ウィソン会長の「野心作」とも呼ばれる。開発初期からチョン会長の手が多く届き、主要段階では直接点検したという点からだ。
現代自動車グループの関係者は「現代自動車グループは今後も顧客の安全最優先哲学を基盤に最上の製品開発のためにすべての力量を集中していく」と述べた。
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