サムスン電子が既存の2億画素製品対比画質と色表現力を強化したイメージセンサー「アイソセルHP2」を発売したと17日明らかにした。韓国メディア「ソウル経済」が報じた。(写真:ISOCELL HP2=サムスン電子)
原文記事:https://www.sedaily.com/NewsView/29KID75F21
アイソセルHP2は0.6μm(マイクロメートル)サイズのピクセル2億個を搭載し、最新の超高画素センサー技術を集約した。
この製品は業界で初めて「デュアルバーティカルトランスファーゲート」技術を採用し、電荷貯蔵容量を以前の2億画素製品に比べて最大33%高め、画質を改善した。電荷貯蔵容量が高くなれば、各ピクセルがより多くの光を活用することができ、豊富な色表現ができる。
照度条件により4つまたは16つの隣接ピクセルを束ねて受光面積を拡大する「テトラスクエアードピクセル」技術も採用した。暗い天気または室内のような低照度環境でも1.2μm(5000万画素)または2.4μm(1250万画素)サイズのピクセルのような受光面積を確保し鮮明な写真撮影が可能だ。
この製品はハイダイナミックレンジ(HDR)機能強化のために既存の「スマートISOプロ」技術に加え「デュアルスロープゲイン」技術を搭載した。デュアルスロープゲインはピクセルに入ってきた光のアナログ情報を互いに異なる2つの信号に増幅し、これをデジタル信号に変換して一つのデータに合成する技術だ。この技術を活用すれば、センサーが表現できる色の範囲を広げることができる。サムスン電子はこの技術を通じて、業界初のモバイルアプリケーションプロセッサ(AP)支援なしにイメージセンサーだけで5000万画素のHDR撮影を実現し、イメージ処理速度を改善した。
この他、2億個の画素を活用して位相差自動焦点機能を遂行する「スーパーQPD」、ディープラーニング基盤の「リモザイクアルゴリズム」などの技術を採用した。
HP2の2億画素の撮影速度は、以前の製品に比べて2倍ほど速くなった。毎秒30フレームの8K解像度、120フレームの4K解像度を支援する。写真撮影と同じ画角で超高解像度の8K映像撮影が可能だ。
イメージセンサーは人の視覚機能をする半導体の核心部品だ。サムスン電子は昨年10月、人間レベルに近い機能を実現する先端半導体を開発し、これを有機的に融合させた「統合ソリューション」を提供するという構想を明らかにした。サムスン電子は、このうち核心であるイメージセンサーを人目で識別できないことまで感知できる技術力を備えるため、開発に総力を傾けている。2021年に2億画素イメージセンサーを業界で初めて開発して以来、持続的な研究開発で超高画素市場をリードしている。
サムスン電子システムLSI事業部のイム・ジュンソセンサー事業チーム長(副社長)は「顧客の要求に基づいた絶え間ない技術革新とディープラーニング基盤の画質最適化技術を通じて持続成長している超高画素イメージセンサー市場でリーダーシップを強化する」と述べた。
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