ポスコケミカルと米国ゼネラルモーターズ(GM)間の合弁会社「アルティアムカム」がカナダの正極材工場建設に速度を上げる。基礎施工を迅速に進め、2024年完工目標を支障なく達成するという計画だ。韓国メディア「Mトゥデイ」が報じた。
原文記事:https://www.autodaily.co.kr/news/articleView.html?idxno=503568
今月9日(現地時間)、カナダケベック州ベカンクア港・産業団地(SPIPB)によると、アルティアムカムは最近、工場敷地に仮設構造物である鋳型を設置しコンクリート打設作業に突入した。今年4月に鉄骨構造物を建てる骨組み工事を始める予定だ。
建設現場には数十台の掘削機、クレーン、ダンプトラックなどの重機が投入されている。労働者たちは完工日程を繰り上げるために真冬にも夜間作業を辞さないと伝えられた。
ポスコケミカルとGMは昨年3月、年間3万トン規模の正極材合弁工場を建設すると発表した。第1段階に4億ドル(約5,056億ウォン、約527億円)を投資し、今後GMの電気自動車事業拡大の可否によって増設も推進する計画だ。
同年5月に合弁法人アルティアムカムを発足させ、8月に着工した。先月、ケベック州の環境当局から正極材を扱うことができる環境認証も受けた。
カナダ工場は2024年下半期に完工し、2025年に稼動する予定だ。1万2000㎡規模の敷地に建設され、約200ヶの新規雇用創出効果が期待される。アルティアムカムはハイニッケル正極材を生産し、GMとLGエナジーソリューションのバッテリー合弁会社である「アルティアムセルズ」に供給する。
ポスコケミカルはカナダ合弁工場の設立をきっかけに、グローバルサプライチェーンをさらに拡大し、バッテリー原料市場のリーダーシップを強化する基盤を築くことができるようになった。昨年基準で10万5000トンの正極材の年間生産能力を2025年34万トン、2030年61万トンまで引き上げる方針だ。
また、研究開発と製品ポートフォリオの拡大にも力を注ぐ。これにより、グローバルトップティアバッテリー素材会社への跳躍を加速化する計画だ。
SPIPBのドナルド・オリビエ最高経営者(CEO)は「ベカンクアで実際に工事が進行している」とし、「アルティアムカムは約4ヶ月程度の日程を繰り上げるために冬シーズンを活用することを望み、勤労者たちはしばしば夕方まで仕事をすることもある」と明らかにした。
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