サムスン電子が全世界に公開した「Galaxy S23」シリーズは何よりも高性能カメラ機能で話題になった。月の噴火口まで鮮明に撮ったGalaxy S23ウルトラ写真にテスラのイーロン・マスクCEOは「ワオ(Wow)」と感嘆した。韓国メディア「newsis」が報じた。(写真:イーロンマスクのtwitter投稿)
原文記事:https://newsis.com/view/?id=NISX20230210_0002188858&cID=13001&pID=13000
ウルトラモデルの2億画素センサーから夜間撮影、ズーム、セルフィー機能、カメラアシスタントアプリ、夜空撮影のための天体ハイパーラボ、HDR10+ビデオ撮影機能は、かなりのカメラより優れているという評価だ。
サムスン電子のイ・ジェヨン会長が先月、ダボスフォーラムで取材陣に向かって「私を撮るカメラが全てキヤノンだけがある」と話した後なので、Galaxy S23カメラ性能はさらに注目された。イ会長は開発当時から新しいカメラ機能に相当な関心を示すなど、この力作の誕生を導いた。
スマートフォンには複数の半導体部品が使われるが、Galaxy S23のヒットはサムスン電子の半導体全体業績にも影響を及ぼす。今回のS23シリーズにも2億画素のイメージセンサーと高容量メモリ半導体が大挙採用された。
特にGalaxy S23ウルトラには2億画素の広角(F1.7 OIS)カメラモジュールが装着されたが、このモジュールにはサムスン電子のイメージセンサー新製品「アイソセル(ISOCELL)HP2」を採用した。
「アイソセルHP2」は0.6μm(マイクロメートル)大きさのピクセル2億個で構成され、より鮮明できれいなイメージを撮影できる。天体写真モードを活用すれば、夜空の星雲や銀河まで専門家用カメラがなくても撮ることができる。また、写真水平補正時にも画質が落ちない。
イメージセンサーはカメラレンズを通じて入ってきた光をデジタル信号に変えるシステム(非メモリ)半導体だ。サムスン電子は2019年、業界で初めて1億画素イメージセンサーを披露した後、先月超高画素センサー技術を集約したイメージセンサー「アイソセルHP2」を発売した。
「HP2」はサムスン電子の以前の2億画素製品対比画質が改善された。一般的にピクセルサイズが小さくなれば光を受け入れる空間も小さくなり画質が落ちることもあるが、最新技術を大挙採用してこのような問題を克服した。
業界で初めて「デュアル・バーティカル・トランスファーゲート(Dual Vertical Transfer Gate)」技術も導入し、電荷貯蔵容量(Full Well Capacity)を最大33%まで高めた。サムスン電子によると、これを通じて各ピクセルはより多くの光を活用することができる。従来より豊かな色の表現も可能だ。
夜や室内など暗い状況でもより鮮明な写真を得ることができる。最大16個のピクセルを一つに併合して光吸収率を高める「テトラスクエアードピクセル(Tetra2pixel)」技術が採用されたおかげだ。
イメージ処理速度も速くなった。この製品は業界で初めてイメージセンサーだけで5000万画素で実物に近い色味を実現するHDR(High Dynamic Range)撮影が可能だ。「スマートISOプロ」、「デュアルスロープゲイン(Dual Slope Gain)」などの新技術を通じてモバイルAP(アプリケーションプロセッサ)を経由しない。HDRイメージの処理速度もさらに速くなる。
ディープラーニング(Deep Learning)基盤の「リモザイクアルゴリズム」を採用し、2億画素動画撮影速度が以前の製品対比2倍程度速度を高める。写真撮影と同じ画角で超高解像度の8K映像撮影が可能だ。
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