対話型人工知能(AI)ブームでAI時代が急進展し、半導体業界も神経を尖らせている。これまでなかった新しい市場が生まれるからだ。メモリ半導体なしではAI市場の成長は不可能だ。韓国メディア「News1」が報じた。(写真:News1)
原文記事:https://www.news1.kr/articles/4949567
12日、業界によると、グローバルビッグテック(Big tech)企業のAI市場進出が続いている。米国人工知能研究所「オープンAI(Open AI)」が対話型AIである「チャットGPT」を披露し、マイクロソフト(MS)はこれをインターネット検索エンジン「ビング(bing)」に採用した。
これに負けまいと、世界最大の検索エンジンメーカーであるグーグルもAI「バード(Bard)」を公開し、対応に乗り出した。中国のBaiduも来月、AIチャットボットを発売する計画だ。
ネイバーは今年上半期にAI韓国版チャットGPTである「サーチGPT」を、カカオは年内に対話型AIを披露する予定だ。
市場調査機関のマーケット&マーケットは、全世界のチャットボット市場規模が2026年105億ドル(約13兆1880億ウォン、約1兆3799億円)に達すると推定した。
超巨大AIの登場は半導体業界にとって嬉しいニュースだ。メモリ販売単価と数量を同時に増やす機会だからだ。
AI実現のためにはグラフィック処理装置(GPU)が必要であり、GPUには高帯域幅メモリ(HBM)をはじめとする高性能DRAMが装着されなければならない。市場が大きくなるほどメモリ半導体の需要が増えるわけだ。
また、実現したAIはデータセンター(サーバ)に含まれなければならない。今まで半導体メーカーのサーバ向けの売上がクラウドサービスに集中していたとすれば、AIでもサーバ向けの売上が大幅に拡大することができる。
サムスン電子とSKハイニックスはすでにAI市場の先取りに向けた対応に着手している。サムスン電子は昨年10月、グローバルシステム半導体設計会社AMDと共にメモリ半導体とAIプロセッサーを一つに結合した「HBM-PIM(知能型メモリ)」技術を開発した。従来のGPU加速器より性能が平均2倍高く、エネルギー消耗は半分に減らした。
その後、ネイバーとAI半導体ソリューション開発のための業務協約(MOU)を締結し、実務タスクフォースを発足するなど、国内外の主要企業との協力を通じたメモリ生態系の拡大に乗り出した。
サムスン電子関係者は今月1日にあった業績コンファレンスコールでAIチャットGPTと関連して「ウェブ検索エンジンとAIが結合しウェブ3.0のような技術的進化によりメモリだけでなく業界全般の活用、拡大可能性が非常に大きい」とし、「サーバインフラ投資が伴わなければならない」と述べた。
SKハイニックスも昨年6月、NVIDIAに「HBM3」製品を供給し始めて以来、供給量を着実に増やしている。また、PIMを採用して演算速度は最大16倍速いが、従来の製品よりエネルギー消耗が80%減ったGDDR6も開発した。
業界関係者は「これまでなかった新しい市場ができること」とし「市場が速い速度で成長すれば半導体メーカーには機会になるだろう」と述べた。
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