中国のリオープニング(経済活動再開)によって、韓国の経済成長率は0.16%ポイント(p)、全体輸出量の上昇率は0.55%pそれぞれ上昇するだろうという分析結果が出た。韓国メディア「天地日報」が報じた。(写真:釜山港=天地日報)
原文記事:https://www.newscj.com/article/20230212580119
韓国貿易協会の国際貿易通商研究院は12日、このような内容を盛り込んだ「中国のリオープニングによる韓国経済影響分析報告書」を発刊したと発表した。
報告書は「今年の中国経済成長率予測5.1%のうち、昨年の成長率(3.0%)を上回る2.1%pを封鎖解除効果と仮定した時、中国のリオープニングによって韓国経済成長率は0.16%p、全体輸出量上昇率は0.55%pそれぞれ上昇するだろう」と予測した。
報告書は「昨年、対中国輸出が不振した主な理由として中国経済萎縮が挙げられた」とし「中国のコロナ状況が沈静化し、今年第2四半期から経済回復が本格化する場合、中国依存度の高い韓国の輸出不振緩和になるものと期待される」と述べた。
昨年12月、中国の「ウィズコロナ(段階的日常回復)」転換により、各予測機関は世界景気低迷にもかかわらず、中国の今年の経済成長率を昨年(3.0%)対比平均2.1%p高い5.1%と予測した。
特に、コロナ封鎖緩和と中国政府の浮揚措置に支えられ、第2四半期から景気回復傾向が本格化すれば、四半期別の中国経済成長率は今年第1四半期2.6%から第2四半期6.9%へと4.3%p上昇するものと予想された。
報告書は「中国の輸出は対外需要の減少で鈍化(前年比2.7%減)する」としながらも「オープニングによる報復消費(7.3%増)が拡大し、投資(5.5%増)と生産(5.0%増)も回復し、景気が好転するものと期待される状況」と説明した。
報告書は「ウィズコロナ転換にともなうリオープニングで中国経済成長率が上昇し、中国の輸入需要が拡大すれば各国の対中国輸出とGDPは増加するものと予想される」と述べた。
韓国貿易協会のカン・ネヨン首席研究員は「最近、輸出が4ヶ月連続減少傾向を見せているだけに、中国のリオープニングを輸出拡大の機会として積極的に活用する必要がある」と述べた。
カン・ネヨン首席研究員はまた、「化粧品・家電などの消費財、半導体・石油化学・自動車部品などの中間財、工作機械などの資本財の輸出拡大に向け、展示会への参加と韓国イメージの向上、域内包括的経済連携協定(RCEP)の活用などの努力を傾けなければならない」と強調した。
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