昨年、国内電気自動車市場の規模が年間30万台水準に成長したことが分かった。電気自動車の大衆化と需要の高級化に歩調を合わせ、完成車メーカー各社が競争力のある新車を相次いで発売した影響とみられる。このような中、現代(ヒュンダイ)自動車のアイオニック5はテスラのモデル3を軽く抜いて、国内電気自動車市場の主導権を固める雰囲気だ。韓国メディア「CEOSCOREDAILY」が報じた。(写真:CEOSCOREDAILY)
原文記事:https://www.ceoscoredaily.com/page/view/2023021012294869370
13日、カイズユーデータ研究所によると、昨年末基準で国内電気乗用車の運行台数は30万3281台と集計された。国内で運行される電気自動車が30万台を超えたのは、電気自動車市場が本格的に開花し始めた2019年以来5年ぶりのことだ。
特に昨年、国内電気乗用車の新規登録台数は12万3908台で、前年比73.3%増加した。この期間、個人用途の新車として登録された自家用車が8万4743台で74.6%増え、レンタカーも2万2464台で32.1%増加した。タクシーの場合、1万5765台で215.7%急増し、最も高い増加率を記録した。一方、公共分野の官用車は936台で2.9%減少した。
国内電気自動車市場が急速に成長した背景は、電気自動車の大衆化と需要高級化にある。現代自動車・起亜(キア)自動車は、現代自動車グループの電気自動車専用プラットフォームE-GMPベースの専用電気自動車であるアイオニック5とEV6を筆頭に普及型電気自動車市場を先取りした。ベンツとBMWはEQS、iX3のように国内需要の多い高級電気自動車を着実に披露し、プレミアム電気自動車市場での立地を固めた。昨年、国内で発足したポールスターのような新生ブランドの合流も、消費者選択の幅を広げた要因として挙げられる。
昨年、国内で販売された電気自動車の中で最も人気を集めたモデルは断然現代自動車のアイオニック5だ。昨年、国内に新規登録されたアイオニック5は2万7118台で、上位10車種のうち1位を占めた。アイオニック5に続き、起亜EV6(2万4955台)、現代自動車アイオニック6(1万1218台)、起亜ニロEV(9191台)、テスラモデル3(7323台)、テスラモデルY(7248台)、ジェネシスGV60(5697台)、ジェネシスエレクトロニクスGV70(2943台)、ポールスターポールスター2(2794台)、ジェネシスエレクトロニクスG80(2688台)の順だった。
現代自動車のアイオニック5が国内電気タクシー市場の半分ほどを占有した点も目につく。昨年、国内にタクシーとして新規登録されたアイオニック5は6383台で、電気タクシー市場全体の40.5%を占めた。起亜EV6(3978台)、起亜ニロEV(3391台)、現代自動車アイオニック6(1993台)、ジェネシス・エレクトロニクスG80(5台)などがアイオニック5の後に続いた。ニロEVタクシーの場合、起亜自動車の最初の目的基盤モビリティ(PBV)であるニロプラスタクシーモデルも含まれていると分析される。
アイオニック5は2021年に国内で発売された現代自動車初の専用電気自動車で、昨年年式変更を経た「2023アイオニック5」が現在販売されている。新型アイオニック5の最大の特徴は、バッテリー容量を増やして走行距離を拡大した点だ。実際、バッテリー容量が従来の72.6kWhから77.4kWhに増え、最大走行可能距離が従来の429kmから458kmに増加した。価格が従来のモデルより最大430万ウォン(約45万円)上昇した点は、国内消費者としては負担になる部分だが、テスラモデル3などのライバル車種と比べると、依然として価格競争力が十分だという評価だ。
現代自動車は今年、「ディオールニューコナEV」と「アイオニック5N」を発売し、国内電気自動車市場の攻略を強化する計画だ。現代自動車は先月、新型コナのガソリンとハイブリッドモデルを先に国内に投入し、電気自動車モデルは第2四半期中に発売を控えている。アイオニック5Nは現代自動車初の高性能電気自動車で、年内発売が有力だ。現代自動車は今年、国内10万台などグローバル市場で前年比54%増の33万台の電気自動車を販売するという目標を立てている。
業界関係者は「最近、高金利の流れで新車購入需要が減少しているが、電気自動車と高級車を好む現象は続いている」とし「完成車メーカーが今年の電動化転換に強力なドライブをかけているだけに、電気自動車市場の成長傾向はさらに激しくなるだろう」と述べた。
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