LSグループが27日、忠清南道牙山市(チュンチョンナムド・アサン・シ)に位置する非鉄金属素材企業のLS MnMの出資会社である「トリコム」事業場に年間生産能力5000トン規模の硫酸ニッケル生産工場を竣工し、次世代電気自動車バッテリー核心素材事業を強化すると明らかにした。韓国メディア「NTN」が報じた。
原文記事: https://www.intn.co.kr/news/articleView.html?idxno=2028000
この日、トリコム硫酸ニッケル工場竣工式にはLSグループのク・ジャウン会長・(株)LSのミョン・ノヒョン副会長・LS MnMのト・ソクグ副会長・トリコムのイ・ウォンチュン社長などが参加し生産現場を見学し役職員を激励した。
トリコムは金・パラジウムなどの油価金属をリサイクルし昨年に約3200億ウォンの売上を上げた国内最大都市鉱山企業で、LS MnMが銅製錬工程で生産した粗硫酸ニッケル(ニッケル含量18%以上)を供給され不純物精製・結晶化を経て二次電池用硫酸ニッケル(ニッケル含量22.3%)を生産する。
ク・ジャウン会長は竣工式で「今回の硫酸ニッケル工場竣工がLSグループの未来に小さいが意味ある旅程の第一歩」とし「LS MnMとトリコムの成長に支援を惜しまない」と明らかにした。
ク会長はLS MnMなど7社が参加した「インターバッテリー2023」で「LSも電気自動車分野の素材から部品、充電ソリューションまでグループ内の事業力量を結集しシナジーを創出すること」を役職員に注文した。
一方、LS MnMは粗硫酸ニッケルの他にも原料を追加確保し、硫酸ニッケル生産能力を現在の年当り約5000トン(ニッケル量1200トン)から2030年までに3段階にわたって年当り27万トン(ニッケル量6万トン)規模に拡大する予定だと明らかにした。
LS MnMはこのために銅製錬事業を営みながら積み上げてきたグローバルソーシングネットワーク(Global Sourcing Network)を通じてMHP(Mixed Hydroxide Precipitate、ニッケル水酸化沈殿物)・ブラックパウダー(Black Powder、廃二次電池前処理生産物)のような原料を追加で確保する計画だ。
さらに、正極材素材である前駆体事業にも進出して生産する硫酸ニッケル全量を独自の前駆体製造に使用するバリューチェーン(Value Chain)を構築し、差別化された競争力を確保していくと明らかにした。
LS MnMは昨年9月、(株)LSが海外コンソーシアム持分を全量買収しLSグループの100%子会社に編入され、「非鉄金属(Metals)」と成長産業である「素材(Materials)」分野でグローバル顧客に価値を提供するパートナー企業に成長するというビジョンを込めて使命「LS MnM」として新しく出発した。
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