5G(第5世代移動通信)市場が本格的にスタートしたなか、通信機器を作るサムスン電子ネットワーク事業部が好調だ。韓国チョソンビズ紙が報じている。1年間に世界の通信機器市場におけるシェアを2倍以上に増やし、今年は史上最高の売上高が期待されている。
サムスン電子は昨年、SKテレコム・KT、LGユープラスなどの通信3社に世界初となる5G通信機器を供給しており、4月には、世界初の5Gのスマートフォンを発売し、市場を先取りした。 ライバルである中国のHuawei社とスウェーデンEricssonが米国の制裁や賄賂スキャンダルなどで停滞するなか利益を享受している形だ。
IHSによると、昨年末、サムスン電子の通信機器市場シェアは5%で、5位にとどまった。 しかし、今年第3四半期末のシェアは11%に増加した。 順位もHUAWEI(34%)、エリクソン(24%)、ノキア(19%)に次いで4位に浮上。 シェア上昇は売上高の増加にもつながった。
今年第3四半期までのサムスン電子ネットワーク事業部の売上は4兆200億ウォン。 昨年の売上高(4兆1700億ウォン)を第3四半期でほぼ達成した形だ。 今年の売上は史上最高の5兆5000億ウォンを記録する見通しだ。
来年、世界各国が28㎓高周波帯域を使用する5Gを推進することもサムスン電子の展望を明るくしている。 今年、世界の通信業界は3.5㎓低周波帯域を使用する5G網の構築を開始し、来年には28㎓高周波帯域5G投資に乗り出す計画だ。
28㎓高周波帯域は3.5㎓帯域よりも高速な通信が可能である。 多くの情報がリアルタイムで共有される完全自律走行車や完全スマートファクトリが動くには、高周波帯域の5Gネットワークが不可欠である。 サムスン電子は、5G市場初期から28㎓帯域の実証を進め、Huawei社より技術力で進んでいると評価される。 チョソンビズ紙は業界関係者の話として「来年は日本とアメリカなどで5G全国網の導入が行われる」とし「来年5G機器市場の主導権を占めたい企業の競争がさらに激しくなるだろう」と伝えた。
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