サムスン電子が1ギガビット(Gb)の大容量組込みMラム(eMラム)を開発した。
IT専門メディア・Impress watchによると、サムスン電子は9日(現地時間)、米国カリフォルニア州で開催された「IEDM 2019」学会でこのような研究開発成果を発表したという。
製造技術は28nm世代のFD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレータ)CMOSロジック、MRAM技術は垂直磁気記録方式のスピントルク注入磁気メモリ(pSTT-MRAM)であるという。8Mbit MRAMマクロを128個と数多く搭載したシリコンダイを開発することで、1Gbit(128MB)と非常に大きな記憶容量を達成したとのこと。
学会発表レベルでも、ルネサス エレクトロニクスが2019年6月に国際学会VLSIシンポジウムで発表した大容量埋め込みフラッシュ内蔵マイコンの192Mbit(24MB)が最大で(ルネサス、自動車用マイコン向けに192Mbitの大容量埋め込みフラッシュを開発)、Samsungが開発した埋め込みMRAMの記憶容量は、学会発表レベルでも埋め込みフラッシュの5.3倍大きいという。
サムスン電子は、1Gb(128MB)Mラムダイ(Die)を開発する際に、高い歩留まり率を維持することに重点を置いたといい、試験生産では90%を超える製造歩留まりをすでに確認したという。