サムスン・ファウンドリを巡って、業界内のデザインハウス業態でも合従連衡が起こっているようだ。韓国メディア・ジイレックが報じている。
韓国のデザインハウスメーカー・エイディテクノロジーは最近、TSMCとの間でVCA(Value Chain Aggregator)契約を解除したと発表した。 来年3月16日に契約関係が終了する。 エイディテクノロジーは、サムスン・ファウンドリと協力するという。
エイディテクノロジーの主力は、SKハイニックスソリッドステートドライブ(SSD)コントローラICのデザインサービスであった。 TSMCのファウンドリー生産を仲介していた。 全体の売上高のうち、同サービスが占める割合は80%に迫る。業界によると、SKハイニックスは今後、新しいSSDコントローラICは独自にデザインするが、生産は引き続きTSMCに任せるという。
サムスン・ファウンドリの公式パートナーであるハナテック社は先月、シリコンハーモニー社と合併した。 シリコンハーモニー社は、グローバルファウンドリーと協力していたデザインハウスである。 グローバルファウンドリーはサムスン電子の14ナノ工程を利用していることから、重なる技術が多い。 ハナテックとの合併により発注が増えるとジイレックは分析する。
セミファイブ社も合併により人材を補強した。 最近、国内デザインハウスメーカーであるセソル半導体を買収した。 セソル社は去る6月、サムスン電子のデザインソリューションパートナー(DSP)に選ばれた。 セミファイブ社はセソル社の買収により、サムスン電子のリスクファイブベースデザインハウス事業を拡大する方針だという。
その他、カオンチップス社・アルファホールディングス社・コアシア社などもサムスン電子のファウンドリパートナーとなったという。
デザインハウスとは、チップの設計を専門とするファブレスと生産を専門とするファウンドリを接続する役割をする業態を言う。 ファブレスがチップの設計をすると、デザインハウスはファウンドリのプロセスに合わせて生産に使われるウエハーマスク製作やテストなどのバックエンド処理を引き受ける。
ジイレックによると、業界関係者は「サムスン電子がファウンドリ事業を拡大する過程で、そのデザインハウスのパートナーも裾野が広がっているようだ」と評価したという。