半導体業界によると、国際半導体協会(JEDEC)は来年3月2日から5日までの四日間、韓国済州島において、Dラムの新しい規格であるDDR5について協議するようだ。チョソンビズが報じている。 議題の対象は、インターフェース技術(JC-16)、デジタルロジック(JC-40)、ソリッド・ステート・メモリ(JC-42)、Dラムモジュール(JC-45)、複数のチップ・パッケージ(JC-63)、組み込みメモリ・メモリ カード(JC-64)などであるとのこと。
JEDECは、毎月会議を開くが、Dラムとメモリ関連の会議を開くのは四半期毎だ。
サムスン電子、SKハイニックスなど韓国企業は、Dラム市場の70%以上を占めている。 韓国で開かれる今回の会議で、Dラム次世代標準の決定が早まるとの観測が出ている。
DDR5は現世代のDレムインDDR4規格をつなぐ次世代標準である。 DDR5はDDR4よりも帯域幅(Bandwidth)と集積度(Density)が最大倍まで高い。 集積度が高いほど、消費電力は少ない。 先にJEDECは、2012年9月DDR4規格を最終的に制定した。 DDR4は2014年から本格的に発売され、現在は、Dラム市場のほとんどを占めている。
すでにサムスン電子、SKハイニックス、マイクロンなど主要メーカーはDDR5開発を終え、量産体制に乗り出したという。 問題は、JEDECの標準の制定だ。
チョソンビズによると、半導体業界のある関係者は、「国際標準が定められてこそ業界も体制が整うが、そうではないので新技術の導入が遅れている」と述べたという。
また、「定められた「ルール」がないからCPUメーカーの立場でも、下手に新技術を導入することができないのが実情」とのこと。
半導体業界では、DDR5がDラム市場の新しい市場を創出するものと期待される。 性能と消費電力に敏感なサーバ・データセンターを始め、一般消費者向けPC市場に至るまで、大規模な交換・アップグレード需要を呼び起こすことができるとの予想だ。 SKハイニックスは年初、米国サンフランシスコで開催された国際固体回路学会(ISSCC)においてDDR5販売量が2021年全体Dラム販売量の25%を占め、2022年には44%占めるという見通しを出している。