サムスンディスプレイが来年稼動予定であるQDディスプレイの生産ラインにおいて、米国Kateeva社のインクジェット印刷装置を導入せず、サムスンの子会社であるセメス(SEMES)から導入するようだ。韓国メディア・ジイレックが報じている。
ライン量産に必要な量子ドット(QD)カラーフィルター形成用のインクジェット印刷装置5台と薄膜であるキャップ(TFE)の印刷装置2台ともに、サムスンの子会社である国内機器メーカー・セメス社から導入するという。
ジイレックによると、業界関係者は「当初はKateeva社の方が評価も高く、価格条件も良かった」としつつ「技術内製化の面でセメスが選ばれたようだ」と述べたという。
サムスンディスプレイは、昨年10月にQDディスプレイの投資計画において「インクジェット印刷装置、新規材料開発などQDディスプレイ量産技術の確保のため、国内メーカーとのパートナーシップを拡大していく計画」と明らかにしていた。
ジイレックによると、サムスンディスプレイの協力機器メーカーの関係者は、「Kateeva社は、現在の会社存立自体が難しい」とし「Kateevaの社員の一部も最近セメスに移った」とも述べたという。
サムスン電子は、2014年にサムスンベンチャー投資(SVIC)を介してKateeva社のDラウンド投資に参加したことがある。カティバーは、Dラウンドで3800万ドルを誘致した。
(写真:セメス社のインクジェット印刷装置=セメス社HP)