日本の素材メーカーであるJSRが、サムスンの量子ドット(QD)ディスプレイの生産ラインに供給するインクを開発しているという。韓国メディア・ジイレックが報じた。サムスンSDIとJSRの競合になるという。
受注企業の公告などから、サムスンディスプレイが昨年末から量子ドットディスプレイの生産ライン関連機器の発注を開始したことが分かっており、複数の日本企業が発注を受けたことが確認されている。
ジイレックによると、今年下半期に機器のセットアップを終え、来年から生産ラインを本格的に稼動する計画であるという。カラーフィルター用量子ドット光変換層の形成にインクジェット印刷工程を適用するとのこと。サムスンディスプレイは量子ドット(QD)の光変換層、カラーフィルタ基板とブルーOLED基板を合紙して量子ドットのディスプレイを作るという。カラーフィルター用カラー顔料を上げるにはフォト工程が利用される。顔料が混合されたカラーフォトレジスト(PR)を基板上に塗布した後、露光・現像・洗浄などフォト工程を経て目的の位置に残す。以後オーブン装置で熱を加えて固める。 JSRとサムスンSDIはカラーフォトレジストメーカーでもある。
サムスンSDIは昨年第3四半期の実績カンファレンスコールにおいてQDインクを開発していると明らかにした。当時、キム・ギョンフン サムスンSDI電子材料事業部専務は「QD-OLED TVに必要なQDインクや反射防止フィルム、低屈折材料等を開発している」と述べた。キム専務は量子ドットのディスプレイを「QD-OLED」と表現した。
サムスンディスプレイは、米国電子製品展示会CES2020において、65インチの量子ドットディスプレイを(プライベートブースで)展示したと伝えられた。