ポスコケミカルがLG化学に対し、3年間で最大2兆ウォン(約1900億円)規模に上る電気自動車バッテリーの核心素材を供給するという。韓国各紙が報じている。
それによると、ポスコケミカルとLG化学は、今週中に、2兆ウォン(約1900億円)に上る電気自動車バッテリーの正極材を供給する契約を結ぶという。
契約期間は3年で、供給品目は電気自動車用ハイニッケル系正極材であるという。ポスコケミカルの供給する正極材はLG化学の梧倉(オチャン)工場で生産する国内用電気自動車バッテリーに使用される予定であるとのこと。今後物量が増えると、中国などの工場にも供給することになるとみられる。
ポスコケミカルは、「第2の半導体」ともいわれる電気自動車バッテリーの核心素材分野において売上高と市場シェアを増やす契機にしたい考えだ。 LG化学は、ポスコケミカルから正極材という核心素材を安定的に確保できる。 LG化学は、最近、米国1位の自動車会社であるGMと合弁会社を設立することにしたのに続き、国内1位の現代自動車ともバッテリー合弁会社設立を進めていると報じられた。
(参考記事:「LG化学と現代自動車がEVバッテリー工場などで合弁か?」)
韓国経済新聞によると、バッテリー業界関係者は「合弁法人設立ではない、バッテリー供給契約は、通常1年単位であるが、3年間の契約を結んだのは異例」とし「LG化学とポスコケミカルの関係がより一層厚くなるだろう」と述べたいう。
東亜日報によると、LG化学は、以前は日本の日亜化学工業から陽極材を多く輸入してきたが、昨年、日本の輸出規制の後供給先を多様化しているという。昨年9月にも、ベルギーの化学素材企業ユミコアと合計12万5000tの陽極材を供給する契約を結んでいる。ポスコケミカルとの陽極材契約量も同様の規模になるというのが業界の予想だという。