韓国のビジネスポスト紙は、外信などを総合した結果、インテルの7ナノ級GPU(グラフィックスプロセッシングユニット)「DG2」はTSMCで製造されると報じた。
昨年、サムスン電子のファウンドリ事業部が受注するのではないかという見方が流れていたが、実現しなかったようだ。韓国メディアは、TSMCの7ナノ級工程に、アップル、Huawei、AMDなどの発注が集中し生産能力が限界に達していることや、昨年4月にインテルのGPU担当の上級副社長であるラジャ・コドゥリ(Raja Koduri)氏がサムスン電子の器興(キフン)事業所を訪問したことなどから、サムスン電子によるインテルGPU受注の可能性が取りざたされていた。器興事業所はファウンドリ事業部がある場所だ。
しかし、インテルがTSMCに半導体生産を委託したことにより、サムスンのファウンドリ事業部とTSMCの差が縮まる可能性が低くなったと同紙は分析する。
サムスン電子は、TSMCに市場シェアで30%以上の差がある。市場調査機関のトレンドフォースによると、2019年第4四半期基準のグローバルファウンドリー市場でTSMCは52.7%を占めた。一方、サムスン電子は17.8%にとどまった。
参考記事:「TSMC過去最高売上でサムスンとの差広げる」
同紙によると、サムスン電子のファウンドリ事業実績には、同社のシステムLSI事業部の分も含まれることを勘案すれば、純粋なファウンドリの格差はさらに広がるという。