サムスングループの事実上の総裁である、イ・ジェヨン(52)サムスン電子副会長が新年初の海外出張先にブラジルを選んだ。イ副会長のブラジル出張には、先日の社長団人事で抜擢されたスマートフォン事業の新たな司令塔であるノ・テムン(52)社長=無線事業部長や、QLED TV事業を担当するハン・ジョンフイ(58)社長=映像ディスプレイ事業部長が同行した。韓国各紙が報じた。
同副社長は、27日、ブラジル北部アマゾナス州にあるサムスン電子のマナウス現地法人を訪ね、生産ラインを見学し、祝日に勤務中であった従業員を激励したという。1995年設立の同工場は当初TVのみを生産していたが、現在は、モニター、スマートフォン、タブレット、エアコンなど様々な電子製品を生産しているという。現在、サムスン従業員約4200人が勤務しており、ブラジルの大統領も昨年4月訪れたという。
イ副会長は「危機をチャンスに変える力は絶え間ない挑戦と革新によって生じる」とし「果敢に挑戦する開拓者精神で、100年、サムスンの歴史を一緒に描いていこう」と述べた。また、「遠い異国の現場で流す今日の汗は、新しい未来を開拓する養分になるだろう」と付け加えた。イ副会長の両側には、サムスンの主力事業であるスマートフォンとTV事業の各担当幹部であるノ・テムン社長、ハン・ジョンフイ社長が立った。
同副会長は、翌日の28日、中南米事業を総括するブラジルのサンパウロ法人を訪問し、現地の事業戦略を確認。スマートフォンを生産するカンピーナス(Campinas)工場を訪問する予定であるという。
昨年の同時期にイ副会長は、NAND型フラッシュメモリを主に生産する中国の西安半導体工場を訪ねた。一昨年同時期にはサウジアラビアのリヤドの地下鉄工事現場を訪問した。
中央日報によると、サムスン関係者は「イ副会長の現場訪問は祝日も休まず、現場で汗を流す世界中の従業員を直接激励する意味がある」とし「未来のスケッチを描いて最前線の生々しい現場ディテールを逃さないという意志 」と述べたという。