LGイノテックが発光ダイオード(LED)事業を再編する関係で、紫外線(UV)LEDチップ技術を持つ会社が恩恵を受ける可能性があるようだ。
韓国メディア・ジイレックによると、LGイノテックが昨年顧客などにUV LEDチップなどの事業を今年上半期に中断すると知らせており、顧客は新しい供給先を探しているという。
UV LEDは、波長が短い紫外線を活用するLEDである。波長に応じて細菌・ウイルスをなくし、特殊物質と化学反応させ、水・空気・表面殺菌、医療・バイオ、硬化・露光などに使用することができる。 UV-A(波長315〜380nm)は、プリント回路基板(PCB)露光や硬化などの生産ラインで、UV-C(250〜280nm)は家電機器の殺菌などに主に使用する。 UV LEDは環境に優しく、耐久性に優れ、今後の成長が期待される分野だ。技術難度も一般照明用LEDよりも高いとされる。
国内にはLGイノテックとソウル半導体、セミコンライトなどがUV LEDチップの技術力を保有している。世界1位のLED企業である日本の日亜化学工業と同ナイトライドもUV LEDチップを生産する。国内UV LEDチップの市場シェアは、LGイノテックが最も高い。次に、ソウル半導体、セミコンライトの順である。 LGイノテックが事業から撤退すると、これら企業が恩恵を受けると予想される。
ソウル半導体は、米国UV LEDメーカーのセティ買収などでUV-AからUV-Cまでの波長別UV LED源泉技術を確保した。セミコンライトは、UV-Cの分野フリップチップ製品に特化。製造単価が低く、出力が優れているとされる。
一方、LGイノテックの既存の顧客が他のメーカーのUV LEDチップに置き換えるには、少なくとも数ヶ月はかかる見通しであるという。
家電製品殺菌などに使用するUV-C LEDチップの交換期間は比較的短いとの見通しだ。ジイレックによると、ある関係者は、「(UV-C LEDチップを搭載した)製品を量産するには、テストモジュールの開発、装着信頼性評価を経る」とし「大企業は6ヶ月、中小企業は3ヶ月であれば、代替が可能」と予想したという。
また、別の関係者は、「携帯電話の場合、強化ガラスなどの硬化にUV-A LEDチップを使用する」とし「チップを変更するには顧客再認証が必要であり、この時の損失が大きい」と述べたという。続いて「部品の最終顧客がアップルであれば、Appleから直接承認を受けなければならない」と説明したとのこと。
LGイノテックは、昨年10月に主要なLEDの販売店に戦場、UV、照明用LEDチップとパッケージの生産中止予定が発表した。先月30日までに最終的な注文を受けて、4月29日、その製品を中止するという内容だった。 LGイノテックLED事業部では、車両用のモジュールなどの一部だけ残すという。