韓国の科学省(科学技術情報通信部)は、国内中小企業が半導体の公共テストベッドであるナノ総合技術院との共同研究を通して、メモリー半導体用核心素材の技術確立に成功したと発表した。
発表によると、国内中小企業であるDCTマテリアル社とナノ総合技術院が共同研究を行い、現在輸入に依存している「高アスペクト比構造のメモリー半導体用スピンコーティングハードマスク素材」の技術確立に成功したという。
今回開発された素材は、これまで外国に依存してきた製品を代替できるレベルにあるとのこと。
グローバル半導体企業が高集積・超微細化プロセスを適用した半導体素子を生産しながら、既存より改善された性能と新しい特性のハードマスクに対する需要が高まっており、グローバル市場規模も持続的に拡大している。
一方で、ハードマスク1世代プロセスが微細化の限界に達しながら、2世代プロセス開発が全世界的に活発に行われたが、国内中小素材企業が活用する半導体素材生産装備は、半導体の最終生産企業が保有している装備に比べ老朽化し量産生産の検証条件を満たすことが難しかった。
DCTマテリアルは、ナノ総合技術院のファブ施設を活用、共同で技術開発を進めることで大企業に納品するための耐熱性、平坦化率などの要求基準をすべて満たす製品開発に成功したという。
素材開発を主導したDCTマテリアル関係者は「ナノ総合技術院との協力を通して世界最高水準の優れた製品開発に成功した。今後中小企業支援テストベッドが拡充されれば、半導体素材の技術確立をさらに早めることができると期待される。」と述べた。
科学省のコ・ソゴン基礎源泉研究政策官は「半導体の核心素材、部品、装備の技術確立を支援するためにナノ総合技術院のようなナノインフラ機関を積極的に活用する計画」とし、「特に去年から進めている12インチ半導体のテストベッド構築に成功すれば、国内の半導体素材、部品、装備の産業競争力を高めることに大きく貢献できると思われる。」と明らかにした。