サムスン電子が「ギャラクシーZフリップ」を発売したことで、でフォルダブルディスプレイ市場における競争も激しくなっているようだ。聯合ニュースが報じた。
前作「ギャラクシーフォルド」がカバーウィンドウでプラスチック素材を使用したのとは異なり、Zフリップは超薄膜ガラス(UTG•Ultra Thin Glass)を採用したことから、ガラス素材の急成長が見込まれるとする。
従来のスマートフォンでは強化ガラスが画面を保護してきたが、フォルダブルフォンは折り畳んだり伸ばす動作が繰り返されるため、プラスチック素材を使ったCPIフィルムが市場を先取した。
サムスン電子初のフォルダブルフォン「ギャラクシーフォルド」には日本の住友化学のCPIが採用された。今月初めに米国で発売されたモトローラのフォルダブルフォン「レーザー」にはコーロンインダストリー(Kolon Industries)のCPIが搭載されていることが分かっている。
ただ、CPIを使ったフォルダブルフォンは、折れる部位にシワが残るという理由で、技術的にまだ完全ではないという評価を受けてきた。ギャラクシーZフリップに採用されたUTGが注目されたのも、折れ目を画期的に改善できるという期待が背景にあると聯合ニュースは指摘する。
サムスンディスプレイは昨年末、国内フォルダブルフォン用ガラス基板メーカーであるドウインシス社の最大株主となり、今年、同メーカーが生産するUTGをギャラクシーZフリップを通じて初めて披露した。韓国メディア・ジイレックによると、マザーガラスは独ショット社が供給し、ドウインシス社が加工をするようだ。
(参考記事:「ギャラクシーZフリップ採用ガラス、ドウインシス社が独占供給」)
(参考記事:「ドイツのショット社、ギャラクシーZフリップのガラス独占供給か」)
聯合ニュースによると、ディスプレイ業界の関係者は「UTGがライバルとして参入したことで新たな競争構図が避けられなくなった」」とし「まだ技術的な差は大きくないが、フォルダブルフォンメーカーにはまた別の選択肢ができた」と述べたという。
また、あるCPI会社の関係者は「ガラスはスクラッチがなくてもよく割れるという特性を持っている」とし「フォルダブルフォンも一度折りたたむだけでなく、何回も折りたたむ方式で高度化するはずだが、こうした方はCPIが強みを見せる」と話したとのこと。
現在CPI市場に参入している韓国内の化学企業はコーロンインダストリーをはじめ、SKイノベーション、SKCなどがある。現在、これらのCPI会社は国内外のフォルダブルフォン用ディスプレイメーカーを対象にテストを行っているという。