韓国の産業省(産業通商資源部)が日本輸出規制(輸出管理強化)3品目(フッ化水素、EUVフォトレジスト、フッ化ポリイミド)の供給を年内に安定化させると発表した。半導体、ディスプレイ、二次電池などの9つの分野における素材‧部品の技術の自立を年内推進し、100品目の自立を目指すとした。このため、省庁合同で2兆1000億ウォン(1940億円)の予算を投入する。
産業省は17日、同国大統領府での業務報告において「揺るがない産業強国」を実現するため、素材・部品・機器の自立と供給安定、R&Dを強化し、ポスト半導体産業の育成などを推進すると発表した。
予期せぬ需給変動が発生した場合、「素材部品機器特別法」による緊急需給安定化のための調整指令などの措置もするという。
省は、素材・部品・機器の強固な生態系を造成するために、企業間の協力モデルを拡散するという。このため、京畿道・龍仁(ヨンイン)に造成する半導体クラスターを素材・部品・機器産業特化団地に指定する。
同省は、グローバルレベルの素材‧部品‧機器企業を集中的に育成するという。自立化を超え、グローバルなサプライチェーンのレベルで国内企業の参入を狙う。このため、政府は、上半期中に100大グローバル素材・部品・装備企業を選定し、関係省庁合同でR&Dや資金支援など100余りのプログラムを用意するとのこと。
同省は、主力産業である半導体の次を担う産業としてバイオ、システム半導体などを育成するとも発表した。
次世代半導体技術の開発では、歴代最大となる10年間(2020~2029)で1兆ウォン(約924億円)の予算を投入する。ファブレス(半導体設計)の需要カスタム共存ファブの構築、設計支援センター開設、1000億ウォン(約93億円)規模の共生ファンドなどを通じてファブレスの成長基盤を用意するようだ。
世界最高水準の5ナノプロセスの量産に入るため、華城(ファソン)の最先端微細工程新規ラインを今月中に稼動することにした。政府は、これにより、ファウンドリ事業の世界市場シェア20%を達成し、半導体の輸出1000億ドル回復させるという方針だ。
(写真:韓国産業省が公表した業務報告書の一部キャプション)