韓国内売上高1位のディスプレイ機器メーカーであるエスエフエー(SFA)社がサムスンディスプレイの次世代ディスプレイである「QNED」の生産のためのプロセス装置の一部を開発していることが確認された。韓国メディア・ジイレックが報じた。QNEDは既存の量子ドット(QD)ディスプレイのブルー有機発光水を発光ダイオード(LED)に変更したのが特徴である。 LEDは無機物であり、有機物の弱点である、バーンインや寿命の問題を解消できるとされる。
同紙によると、SFAはQNED生産に必要な基板用インクジェット印刷装置を開発しているという。現在開発している機器は、研究開発(R&D)用であり第2世代(370mm x 470mm)サイズとのこと。この装置は、ブルーLEDチップの保護層(passivation)を成膜する用途に使われると観測される。上半期にサムスンディスプレイの工場に入荷されるものと同紙は予想する。
サムスンディスプレイはブルーLEDチップを光源としたQDディスプレイを「QNED」という名前を付けて開発している。 LEDチップは、OLEDの個々の素子に比べ寿命と信頼性が優れている。しかし、シングルチップではなく、ディスプレイ配列構成上の難題があり、大衆型TVとしての商品化はまだ遠いとされている。 SFAのインクジェット印刷装置は、第2世代サイズの基板に転写されたLEDチップの上に保護層を上げる目的で使われるという。 RGBインクジェット印刷ではなく、単一の材料を成膜するとのこと。
LEDチップを光源として使う場合、LEDチップの転写などが難題として挙げられる。 4K(3840×2160)の解像度の画素数は830万個である。画素ごとにサブピクセルレッド(R)・グリーン(G)・ブルー(B)にLEDチップをそれぞれ1つずつ割り当てた場合、100マイクロ(μm)レベルLEDチップ2490万個を薄膜トランジスタ(TFT)上に上げなければならない。
サムスンディスプレイは、電界を利用したLEDチップの配列を研究していると伝えられた。