中国の電気自動車(EV)バッテリー企業最大手であるCATL社がライン増設に乗り出した。2023年までにバッテリー生産量を今より2倍以上増やすという。
韓国メディアなどによると、CATLは160億元(約2500億円)を投資し、電気自動車バッテリー工場を中国国内にさらに3か所建てるという。研究・開発(R&D)費用を足した総投資額は200億元(約3100億円)に達する。新規バッテリー工場は湖北省、江蘇省、四川省に建設される。生産量はそれぞれ16GWh、24GWh、12GWhだ。高性能電気自動車(380km以上走行)70万台を製造できる量だ。
昨年基準のCATLのバッテリーキャパ(CAPA)は60GWhだ。ドイツなど海外に設けるバッテリー工場を合わせると、2023年に年産150ギガワットアワー(GWh)のバッテリー生産が可能になる見通しだ。長期的に300GWh規模のバッテリーキャパを備える計画だ。今回の追加投資を合わせ360GWhに増えた。このうち100GWhはドイツのテューリンゲン州エアフルトに建てるバッテリー工場が担う。
これまでCATLはバッテリーキャパがLG化学に若干及ばなかった。昨年LG化学は、70GWhのバッテリーキャパを備えた。これはサムスンSDI(20GWh)、SKイノベーション(4.7GWh)よりはるかに大きい。今年は100GWh、来年は120GWhが計画されている。CATLが日程通り増設を進めれば、LG化学とほとんど変わらないか、追い抜く恐れ可能性がある。
収益性も韓国バッテリー各社に比べて高い。昨年CATLは43億5600万元(約677億円)の純利益を記録した。国内バッテリー3社がエネルギー保存装置(ESS)火災などでもたついている間に、政府支援も背景に大きな収益を上げた。バッテリーの核心素材と装備調達能力の拡大による原価節減が原動力だと会社側は説明した。