LG化学が電気自動車(EV)バッテリーの生産量を増やすためミキシング装置を導入したという。韓国の電子専門メディア・ジイレックが報じた。
同紙よると、最近、LG化学は、ポーランドのヴロツワフにある電気自動車バッテリー工場の新規3つの生産ラインに2300リットルのミキシング装置を適用したという。従来は1300リットルを使用したとのこと。
LG化学が欧州のバッテリー工場に大容量ミキシング装置を適用するのは、今回が初めてとされる。中国南京の同社工場は2016年から2300リットルのミキシング装置を使用したが、電気自動車専用の生産ラインではなかった。
ミキシング装置は、電極工程の前段に位置する。バッテリー内部の素材の基礎となる活物質、導電材、結着材、溶剤を一定の割合で混ぜてスラリーを作る。この過程でライン1本を目安に、通常12時間を所要する。容量が大きいほど、生産性が高くなる。
しかし、無条件に容量を高めるのは難しいとされる。材料特性をよく維持しながら、品質の確保が容易ではないという理由からだ。このため、容量が小さい複数のミキシング装置を運用することもあるという。大容量ミキシング装置の活用は、材料物性を損なわずに混合分散がよく行われるようレシピを作ったことを意味する。極板・組立工程の生産性と歩留まりにも影響を与える高難度技術であるという。
現在、LG化学のポーランド工場は収率向上を重要課題にしているとされる。高速・広幅技術の自動化率を増やしているとされる。ジイレック紙によると、今回、大容量ミキシング装置を導入したことで、理論的には70%以上の生産性の向上が予想されると伝えている。 LG化学関係者は「コスト削減のためには材料、装置すべて重要である」とし「ミキシング装置の容量を増やしR2R用ワインダー速度を高めるなどの作業が進行中」と述べたという。