KAIST研究チーム「超屈折透明プラスチックフィルムの開発に成功」と発表

研究開発

KAIST研究チーム「超屈折透明プラスチックフィルムの開発に成功」と発表

KAIST(韓国化学技術院)は14日、生命化学工学科イム・ソンガプ教授の研究チームが、ソウル大学チャ・グクホン教授(化学生物工学部)および慶熙大学イム・ジウ教授(化学)の研究チームとの共同研究を通じて、「一回の蒸着反応を利用して1.9以上の高屈折率を有する透明なプラスチックフィルムを製造する技術を開発した」と発表した。

生命化学工学科キム・ドフン博士とチャン・ウォンテ博士課程学生が共同第1著者として著した同研究結果は、国際的な学術誌「サイエンスアドバンスズ(Science Advances)」誌に7月8日付けでオンライン版に掲載された。 (論文名:One-Step Vapor-Phase Synthesis of Transparent High-Refractive Index Sulfur-Containing Polymers

屈折率とは、真空状態での光の速度と、物質からの光の速度の比であり、光がその物質を通過する際に折れる程度を示す尺度である。最近のモバイル機器や画像処理(imaging)などに使用される様々な光学部品の小型化の傾向により、より薄い厚さで多くの光の屈折を誘導する高屈折率透明材料の需要が急増している。
 

(画像:気体状態の硫黄を共重合して高屈折薄膜を製造する方法の模式図=KAIST提供)

 
高分子(プラスチック)素材は特性が優れており、様々な形で簡単に加工することができるという利点があることから、プラスチック眼鏡レンズなどのように、様々な分野に広く活用されている。しかし、現在までに開発された高分子材料のうち、屈折率が1.75を超える材料は極めて珍しく、高価な原料と複雑な合成過程が必要であり、何よりも素材関連の源泉技術の多くは日本が保有していた。したがって、既存の材料と比較して軽量で安価であり、自在に加工することができる光学素子の部品製作のためには、高性能の高屈折高分子材料の確保が非常に重要である。

共同研究チームは、一回の化学反応だけで1.9以上の屈折率を持ちながらも透明度が優れた新しいタイプの高分子薄膜の製造技術を開発するのに成功したという。共同研究チームは、元素状態の硫黄が簡単昇華するという点を利用して、気化した硫黄を様々な物質と重合する方法を適用して高屈折ポリマーを製造したと説明した。

研究チームは、気相反応の特性のために、シリコンウエハやガラス基板だけでなく、微細凹凸構造が様々な面でも表面形状のまま高屈折薄膜をコーティングすることができるという点で1.9以上の屈折率を有する高分子を世界で初めて実装することに成功したという。

同技術は、高屈折プラスチック素材源泉技術の国産化と、ディスプレイの明るさを向上させるための表面コーティング材料、デジタルカメラセンサー用マイクロレンズアレイなどの薄い厚さと高屈折率、優れた加工性などが要求される最新のIT機器の分野で広く適用することができると予想されている。

慶熙大学校のイム・ジウ教授は、「気体状態の硫黄を高分子の製造に利用するという発想の転換が超高屈折、高透明性高分子薄膜の製造技術の源泉となった」とし、「今後、高屈折材料だけでなく、フラットレンズ、メタレンズなどに代表される次世代の超軽量の光学材料を実装するのに重要な役割をするものと期待されている」と述べた。


 
 
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