[特集]LGDの今後の見通しを読む(カンファレンスコールから)

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[特集]LGDの今後の見通しを読む(カンファレンスコールから)

LGディスプレイは23日、第二四半期の実績について発表した。
(参考記事:「LGDの第二四半期実績、営業損失457億円」)
 
同社は最近、長らく遅滞していた広州のOLED工場の量産開始についても発表。また、アップルの次期iPhoneへのOLEDパネル供給が報じられるなど、何かと話題を呼んでいる。そんな同社が、第三四半期以降についてどのような見通しと方向性を持っているのだろうか?同社のカンファレンスコールにおいて、主にOLED事業部分について言及された部分を紹介する。
 
(参考記事:「LGDの広州OLED工場で量産出荷式…大型有機ELパネル年産6万枚生産へ」)
 

■第3四半期の見通しと方向性

同社のソ・ドンフィCFOは第3四半期の見通しと方向性について、以下のように述べた。

・第3四半期は、新型コロナウイルスの長期化によりマクロ環境が好ましくないが、これまで一貫して推進してきた「大型OLED大勢化」と「P-OLED事業ターンアラウンド」、「LCD構造改革」などで具体的な成果を一定部分見せられると考えている。

・OLED TV(有機ELテレビ)は新型コロナウイルスの影響により(中国広州OLED工場への)技術者の派遣が困難あったが、最適な量産態勢を構築し、7月から本格量産に突入した。国内(韓国)工場に比べ、相対的に最新の機器が導入され、高い効率と生産性をサポートすることができるようになったことから、今後、本格的な成果が期待できる。

・今後、77インチ、48インチ、65インチ、55インチMMGラインの量産歩留まりを短期間のうちに既存のファブレベルに向上させ、下半期の需要対応に支障がないよう最善を尽くすつもりだ。

・(OLED TVの)年間販売量は400万台後半から500万台を目標に運営する計画であるが、新型コロナウイルス拡大のリスクは依然として存在することから、市場の状況に柔軟に対応しながら販売機会を拡大するだろう。

・P-OLED部門は、オンシーズンに入ることから、戦略提携先向けの新製品出荷が大幅に拡大すると予想される。これまで多くの課題があったが、今後は安定した製品品質と歩留まりで安定供給に集中するつもりだ。

・LCD構造改革の眼目は、自社が競争力を有している工場と製品をさらに強化することにある。 IT分野がこれに該当する。 TVの場合も、市場競争力を有する広州工場を中心に競争力を強めていくだろう。

その他、スマートフォンなどの個々の製品の需要変動などの要因が業績に反映されることなどが期待されると報告された。

■報告の後に質疑応答の時間がもたれた。

・まず、下半期における広州工場の大型OLEDのランプアップ計画と今後の大型OLED拡販戦略について知りたいという質問があった。それに対しLGD側は、「広州工場はいくつかの困難あったが、7月から本格的に量産を開始した」とし、「今後のランプアップについては、大きな変数がない限り、当初考えられていた6万枚のフルキャパがロードできるレベルを短期間で整える予定」であると述べた。数量については、「400万台後半から500万台レベルを目指し販売戦略を組んでいる」と説明した。

・次に、P-OLED稼働率の見通や方向性について知りたいという質問に対しLGD側は、「下半期の中小型P-OLED稼働率について、亀尾(クミ)と坡州(パジュ)工場のうち、坡州工場はフル稼働体制で運営を計画している」とし、「収益性の観点から、フル稼働体制を前提にするなら、かなり意味のある収益性の改善になると予想される」と応じた。

・次に、IT製品用のパネルについて質問があった。同パネル事業が高収益である要因な何なのかについて尋ねる内容だ。それについてLGD側は、「基本的にIT用パネルはすべてIPSで運営している」とし、「差別化できる部分は酸化技術である。IPSをベースに、さらに酸化技術をのせ、差別化した競争力を有することになった」と述べた。

LGD側はその上で、「LCD TVと同じように、競合他社が模倣戦略をとってきた場合の対応については、最終的に我々が保有している技術力を1〜2年、場合によっては3〜4年先を見据えて、あらかじめ準備していくしかない」との答えに留まった。

・次に、P-OLEDラインについて、オフシーズンの生産ライン活用法などについての質問があった。それに対しLGD側は、「スマートフォンに関しては季節性による需要の増減は避けられない。しかし、安定供給によって信頼を築いていく」ことで同克服の鍵にしたいと答えた。

LGD側はその上で、「坡州工場は、スマートフォンに特化した工場である。亀尾工場はかなり多様な製品を生産している。亀尾工場は多品種少量生産に適合するように準備中だ」とし、「オート製品が亀尾で生産されており、ウェアラブル製品も亀尾で近いうちに生産されるようだ。同時にフォルダブルなど、いくつかの挑戦的なP-OLED技術については亀尾を中心に運営される計画である」と述べた。

・次に、メルセデスやキャデラックなどとの協業が発表されているが、中小型OLEDにおいて今後オート事業が占める割合がどのくらいになるかという質問があった。それについてLGD側は、「オート受注額の20%程度がP-OLEDだ。今後5年間の展望については分からないが、現状で世界市場シェアは25%程度だ」とし、「オートは事業特性上、かなり長い期間、少なくとも5年以上納入しなければならず、多品種少量生産という特性がある。それら特性によるリスクを考慮したレベルの収益性を目指している」と述べた。

(以上)
 
(参考記事:「LGDがベンツのSクラスにP-OLEDを単独供給か」)
(参考記事:「LGディスプレイがキャデラック新モデルに有機EL供給か」)
(参考記事:「LGD副社長、P-OLED市場のリードを強調」)
(参考記事:「[特集]LGの有機ELパネル供給に狂い。五輪商戦を前に不安広がる」)
 
 
執筆:イ・ダリョン=編集長
 
 


 
 
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