駐香港韓国企業の約6割が「ビジネスにマイナスの影響」回答

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駐香港韓国企業の約6割が「ビジネスにマイナスの影響」回答

香港に進出する韓国企業の88.2%が、香港保安法 (中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法/以下、香港保安法)施行によって、「香港の金融ハブ」の地位がマイナスの影響を受けると予想している。韓国の全経連(全国経済人連合会=日本の経団連に相当)が駐香港韓国企業へのアンケートを基に3日発表した。
 
(参考記事:「[特集]さらなる対中制裁、「最悪の事態」を想定した韓台企業の動き」)
(参考記事:「[特集]ファーウェイ制裁強化による韓国企業への影響」)
(参考記事:「「米による香港特別地位剥奪、韓国半導体業界でも懸念」と韓国紙」)
 
同調査によると、香港に進出している韓国企業の55.9%が、香港保安法の施行および米国による香港特別地位剥奪が、「ビジネスにマイナスの影響を与えると考えている」と回答(非常に否定的11.8%/やや否定的44.1%)した。また、香港保安法事態による韓国経済への影響にも否定的影響を及ぼすと予想する企業が70.6%(非常に否定的5.9%/やや否定的64.7%)に及んだ。香港保安法の施行(7月1日)と、米国の香港特別地位剥奪(7月14日)により、香港進出韓国企業が自社の事業環境と、韓国経済への影響を否定的に見ていることがうかがえる。

香港保安法施行、米中対立の激化によって、香港進出韓国企業の下半期売上高は、前年同期比で平均11.7%ほど減少すると予想された。また今後、「アジア金融ハブ」が香港以外の拠点に代替されるとした場合、88.2%の企業が「シンガポール」を代替地として予測。韓国のソウルや釜山など、韓国を代替地として答えた企業1社もなかった。
米国が香港の関税優遇措置を撤廃した場合、仲介貿易拠点としての香港の地位に否定的な影響を与えるという回答も85.3%と高かった。仮に米国が香港の関税優遇措置を撤廃した場合、対米輸出については最高25%の税率が適用されることになる。

香港保安法施行の影響は既に韓国企業の取引先にも出ており、「香港からの撤退または撤退を予定」とした企業が20.6%に上った。また香港保安法の施行初期にも関わらず、グローバル企業数社に脱香港の動きも検知されている。
中国の香港保安法施行と米中間の貿易紛争激化の対応策については、香港進出韓国企業の半数(50.0%)が、「米国、欧州の対中制裁を注視し判断する」という、やや慎重な姿勢を見せた。続けて「香港の位相変化はないものと判断」が41.2%、「香港経由での対中迂回輸出は縮小」が8.8%となった。

グローバル企業の香港離脱要因として、「金融ハブとしての国際的地位失墜(47.0%)」が、最も高い理由として挙げられている。続いて「仲介貿易の拠点としてのメリット喪失(29.4%)」、「中国輸出拠点として難色(5.9%)」、「主要取引企業の脱香港の拡大(5.9%)」などが順に挙げられた。


 
 
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