LG化学の今後の見通しを読む(電池事業)…カンファレンスコールから

EV電池 特集

LG化学の今後の見通しを読む(電池事業)…カンファレンスコールから

LG化学は31日、第二四半期の実績について発表した。
(参考記事:「LG化学が第二四半期実績発表…電池事業が黒字」)
本記事は、同社の実績発表後に行われたカンファレンスコールにおいて、主に電気自動車バッテリー(EV電池)について報告(回答)された内容を抜粋・整理して掲載したものである。
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冒頭でLG化学のユン・ヒョンソク常務は、第二四半期の概況について説明した。そのなかで電池部門に関しては、売上高2兆8230億ウォン(約2500億円)、営業利益1555億ウォン(約139億円)で、四半期ベースでは最大の売上高と営業利益を達成したと述べた。前方産業の稼働停止はあったが、電気自動車販売の増加、北米の大規模なESSプロジェクトにより売上高が前期比で25%増加した。売上高の成長と共に、ポーランド工場の歩留まり(収率)も大幅に改善したと明らかにしている。
 
(参考記事:「今年1~6月の世界EV電池シェア、LG化学が約25%占め1位」)
(参考記事:「[特集]LG化学の現在地 EVバッテリーで躍進」)
(参考記事:「LG化学の昨年R&Dは約1兆円…プレミアムEV電池開発など」)
 
その後、質疑応答が行われた。

質問ではまず、「フォルクスワーゲンが《ID.3》を7月から予約販売するが、LG化学の下半期業績にどの程度影響するか? 」という質問があった。それに対しLG化学側は、個別の案件については言及を避けたが、「第三四半期の売上は、フォルクスワーゲンなどの主要顧客の新規モデル発売により、円筒形電池(を搭載した)電気自動車販売が増加する」と返答した。
 

次に、ポーランド工場の歩留まり(収率)について、どの程度の改善が行われたかという質問があった。それに対してLG化学側は、「四半期ごとの歩留まり改善目標があり、それを達成している」とした上で、「上半期でみると、ポーランドと中国の新規増設ラインが急速に安定化し、収率も満足された」と返答した。ただし、「内部目標を達成する途中である」とした上で、「新規ラインは大規模で同一の装置を増設する。既存の機器の生産性、歩留まり、設備の改善もよく、安定した生産と収量の確保が期待する」と述べた。
 

次に、電気自動車用バッテリーの全体稼働率や下半期の営業利益率について問う質問があった。これについてLG化学側は、国内外工場の稼働率が新型コロナウイルスの影響で一時的に停止したと述べた。米国についてはロックダウンもあったが、5月頃から拡幅し、現在は一般的なレベルにまで回復したと回答した。バッテリーの収益性については、黒字転換を達成した第二四半期の業績が、黒字基調は維持されるとの見通しを示した。
 

次に、中国のバッテリーメーカーであるCATLがLFP(リン酸鉄リチウム)でテスラのサプライチェーンに参加したことについて、その競争力を問う質問があった。これについてLG化学側は、「LFPは我々もよく知る製品である」とした上で、「安いメタル(素材)を用い価格上の利点がある。ただし、エネルギー密度や重量の面では欠点がある」とし、「走行距離が長い大型のセグメント車に装着するのは難しい」と述べた。ただし、「走行距離が短く、価格に敏感な電気自動車には採用される可能性が高い」とも指摘した。LG化学側は、グローバル市場においてはNCM系が主流になるとし、NCM系をハイニッケルにすることで、エネルギーあたりの価格を下げることができると説明した。
 

次に、SKイノベーションとの訴訟について問う質問があった。それについてLG化学側は、電池事業における技術の重要性と価値について強調し、「素材部品事業の特性上、試行錯誤とノウハウの形で蓄積される」と述べた。SKイノベーションに関しては既にITCで早期敗訴判決が出ており、10月の最終判決でも同様の決定(LG化学の勝訴)がなされるとの見解を示した。その上で、「客観的資料によって双方が合意しなければならない」とし、「早速円満に問題を解決するために最善の努力している」と述べた。
 

次に、他の企業が角形に集中するなかで、LG化学がパウチ型バッテリーに注力する理由について問う質問があった。これについてLG化学側は、角形に対してパウチ型が持つ競争力について説明した。同社には、4つの面で競争力を持つとし、「設計、価格、工程と寿命、熱性能の面である」という。「パウチは設計の柔軟性がある」とし、顧客が要求するサイズにセルのフォーマットを合わせるのが比較的容易であるとの説明がなされた。
 
また、「他のニーズデマンド要求する複数のOEMを相手にしやすい」と述べた。さらに、角形に比べシンプルな構造で価格競争力もあると指摘した。
また、「パウチという形式だけでなく、いくつかのプロセス技術と連携し、パウチフォーマットを通じて、スタック・折りたたみ、ラミネートのようにLGだけの特許技術をパウチフォーマットで具現し、複数回の充放電サイクル経ても、セル自体ディフォーメーションができる」と述べた。また、長寿命が可能であるとし、冷却に必要な熱効率などでパウチが優れているとしつつ、EVバッテリー市場ではパウチ、角形、円筒形が一定の割合で共存するとの見方を示した。
 
 

執筆:イ・ダリョン=編集長

 
 
 


 
 
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