KAIST、圧力と引張を区分できる無線通信素子を開発

研究開発

KAIST、圧力と引張を区分できる無線通信素子を開発

韓国科学技術院(KAIST)は22日、新素材工学科のスティーブ・パク、キム・サンウク教授の共同研究チームが、新物質を利用して圧力と引張を区分できる無線通信素子を開発したと発表した。

共同研究チームは、無線通信に活用されている共振器(electrical resonator)が様々な情報を伝達できることに注目した。遠距離であらゆる刺激を測定することができる効果的な情報処理システムは、最近注目を集めているウェアラブル素子やインプランタブル(体内移植型)素子など、多様な分野で幅広く使われている。特に、受動素子で作られる共振器は、遠距離通信を可能にするだけでなく、多様な機能性材料(生分解性物質、自己治癒物質)で具現することができるため、ウェアラブル・インプランタブル素子分野での研究が活発に行われている。

共振器の無線通信信号は、共振器の静電容量によって決まる「共振周波数」と共振器に貯蔵された電磁放射エネルギーによって決まる「Q値(Quality-factor)」に依存するため、少なくとも2つの情報が含まれている。

以前は、共振器の信号の変化メカニズムや関連物質の特性、素子の構造に対する理解が全般的に欠けていたため、効果的な信号処理のためのシステム構築には多くの制約条件があった。特に、共振周波数とQ値の変化を分化するためには共振器の電磁放射を遮蔽できる新物質が必要であった。共同研究チームは、2次元新物質、MXeneを用いることで、この問題を解決した。

研究チームは使用可能な合成材料の中で、MXeneが最も優秀な電磁放射遮蔽能力を持つと判断した。研究チームは、圧力によって気孔が閉まる多孔質弾性体にTi3C2Tx調性のMXeneをコーティングし、外部刺激によって共振器に貯蔵されたエネルギーを変形することができるセンサとして活用した。弾性体とMXeneの間の接着剤として、貝の接着たんぱく質を模倣したポリドーパミンを導入し、2000回以上の反復的な收縮、弛緩にも作動する、信頼性の高い素子を作った。

さらに、研究チームはディープラーニング技法を適用し、予め学習させた圧力と引張刺激を区分し、推定するシステムを具現した。また、このシステムは学習されていない新たな圧力と引張刺激に関しても、誤差範囲9%以内で正解できる。

研究チームが開発した素子は無線通信を通じで機械的刺激を区分、測定することができ、生体に害がなく、軽いため、ウェアラブル素子として活用できる。さらに、共同研究チームは新開発素子を基盤に、整形外科手術後のリハビリ過程での負傷を防止するモニタリングシステムを開発、構築した。

スティーブ・パク教授は「最近注目されている無線通信素子の信号処理に対して新たな方向性を提示し、新物質であるMXeneの多様な適用可能性をみせた意味ある研究成果」と述べ、「ヘルスケアのためのウェアラブル、インプランタブルモニタリング電磁素子に活用されると期待される」と述べた。

KAIST新素材工学科のイ・ゴンヒ、イ・ガンサン博士課程学生が共同第1著者として参加した本研究の研究論文は8月19日、国際ジャーナルACS Nanoのオンライン版に掲載された。(論文題目: Deep-Learning-Based Deconvolution of Mechanical Stimuli with Ti3C2Tx MXene Electromagnetic Shield Architecture via Dual-Mode Wireless Signal Variation Mechanism)

この研究はKAIST修士・博士会研究事業、KAISTグローバル特異点研究事業、科学技術情報通信部リーダー研究者支援事業の多次元ナノ組立制御創意研究団の支援で遂行された。


 
 
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