韓国研究チーム「分子の電気的性質を変化させる《万能作用基》を開発」と発表

研究開発

韓国研究チーム「分子の電気的性質を変化させる《万能作用基》を開発」と発表

韓国科学技術院(KAIST)化学科のベク・ムヒョン教授(基礎科学研究院分子活性触媒反応副研究団長)の研究チームは、同じ化学科のハン・サンウ教授(ナノテクトニクス創意研究団長)の研究チームとの共同研究を通じて、電圧をかけることで分子の反応性を調節できる「万能作用基」を開発した。

研究チームは、分子の電気的性質を決定する原子団である作用基を電極に置き換えることができると証明し、電極を活用して多様な化学反応を制御することに成功した。様々な作用基を代替できる、万能作用基を開発したのである。

科学技術情報通信部はこの研究が10月9日、国際ジャーナルScience(IF: 41.845)に掲載されたことを明らかにした。

作用基はそれぞれ特有の電荷を持っており、電子を引っ張るか、押し出すことで分子の電気的性質を決定する。電子密度分布を調節することで、分子の反応性を決定するのである。そのため、作用基は化学反応の平衡と速度に影響を及ぼす。

1937年にアメリカの化学者、ルイス・ハメットが作用基の種類による分子の電気的性質変化を定量化する公式を発見して以来80年間、この公式は化学反応の理解に活用されてきた。しかし、今まで報告された作用基では、一つの作用基は特定の電気的特性のみを持っているため、分子の電気的性質を細かく調節することは難しかった。また、複雑な分子の合成には多段階の合成が必要であるが、作用基の電気的性質は限られているため、各合成段階に最適な作用基を活用することは現実的に不可能であった。

研究チームは様々な作用基を用いる代わりに、一つの作用基で分子の反応性を自由自在に調節できるようにする、新しい方法を提示した。研究チームが開発した作用基は、金の電極に分子を付着させたものである。金の電極に電圧をかけると、分子内の電子密度分布が微細な変化を起こし、これによって、分子の電気的性質が変化する。研究チームは電圧を調節しながら分子の電気的性質変化を観察した結果、電極に負電圧をかけると分子の電子が多くなり、正電圧をかけると分子の電子が少なくなることを明らかにした。また、代表的な有機化学反応(エステルの加水分解など)にこの方法を適用した結果、様々な作用基の効果が出せることが確認され、電極が既存の作用基の効果的な代替材として使用できることが明らかになった。

この研究は80年間使われてきた伝統的な化学的実験法を代替できる新しいアイデアを提示したことに意義がある。また、一つの作用基は一つの電気的性質を持つという固定観念から離れ、化学反応中にも分子の反応性を変えることができる、万能作用基を提示した。ベク・ムヒョン副研究団長は「多様な化学反応を簡単に調節できる独創的なアイデアを提示したことで学界の多様な後続研究を牽引することができるはず」と予想し、「産業規模で適用できる万能作用基を開発するための後続研究を進行する予定」と述べた。
 
(画像:既存の作用基の役割と万能作用基の駆動原理=KAIST提供)


 
 
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