中国SMICが7ナノ半導体の製造工程開発に成功?…「テープアウトに成功」と取引先

半導体 研究開発

中国SMICが7ナノ半導体の製造工程開発に成功?…「テープアウトに成功」と取引先

中国最大のファウンドリー(半導体委託生産)企業であるSMIC(中芯国際集成電路製造)が、アメリカ政府の制裁の中で、7ナノプロセスの初期技術の開発に成功したと韓国紙が報じている。

半導体設計企業(ファブレス)である中国のINNOSILICON社は13日、SMICの7ナノ(FinFET N+1)プロセスを基盤としたテープアウト(半導体設計会社からファウンドリー会社に設計図が送られる過程)に成功したと発表した。INNOSILICON社はSMICと協力し、14・12・7ナノ技術の開発に寄与してきた。

韓国メディアのチョソンビズ紙は、「SMICによると、N+1プロセスは昨年第4四半期から量産を始めた14ナノプロセスに比べチップ性能は20%改善し、電力消耗は57%減った」とし、「N+1プロセスはアメリカ政府の圧力により、オランダの半導体装置会社ASMLから10ナノ未満のプロセスの開発に必要なEUV(極紫外線)装置を輸入できず、DUV(深紫外線)プロセスで開発されていると思われる」と報じた。DUVは次世代プロセスであるEUVに比べ技術水準自体は低いものとなる。

ただし、同紙は、「半導体業界では、テープアウトの成功は実験室で要求する性能を満たしたものであるため実際に大量量産に入るまでには1年以上かかるとみている」と付け加えている。

微細工程では、台湾TSMCと韓国サムスンがそれぞれ5ナノ量産体制に入っており、SMICは14ナノと遅れをとっていた。SMICもTSMCとサムスン同様、オランダのASMLから最先端EUV露光装置の導入に動いていたが、実現できずにいた。背景に米政府の妨害があったと業界ではみられている。米政府は最近、SMICとの取引には米政府の許可がいると同社の取引先に警告を発したとみられ、SMICも制裁の存在を認めている。

そのため、7ナノ微細工程の開発に成功したことが事実であればSMIC(ならびに中国半導体業界)にとって朗報となるが、実用化水準に至ったかは、まだ見守る必要がありそうだ。
 
(画像:iStock)
(参考記事:「[特集]拍車のかかる米の対中制裁、困る日韓の半導体企業」)
(参考記事:「米国が自国半導体産業に巨額補助金、中国SMICには輸出規制か?」)
(参考記事:「中国SMIC、50億ドル投じて北京に半導体工場建設か」)


 
 
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