[特集]有機EL・液晶・ミニLED…LGディスプレイの今後を読む(カンファレンスコール-20Q3)

ディスプレイ 企業 特集

[特集]有機EL・液晶・ミニLED…LGディスプレイの今後を読む(カンファレンスコール-20Q3)

LGディスプレイは22日、今年第三四半期(7~9月)の実績を発表。売上高6兆7376億ウォン、営業利益1644億ウォンを記録したと明らかにした。
 
(参考記事:「有機EL量産も本格化・LGディスプレイがついに黒字転換…7~9月決算発表」)
 
実績発表後にはカンファレンスコール(電話会議)が行われ、役員による詳細報告や質疑応答などが行われた。重要個所を中心に以下に掲載する。
———
 

パネル出荷状況

最初に登壇したIR担当のキム・フィヨン常務は、LGディスプレイのパネル出荷状況などについて報告した。

それによると、第3四半期の出荷面積は830万平方メートルであり、前四半期比23%増加した。 TV用パネルの出荷増加や在宅勤務、オンライン授業などが定着したことで、IT製品群の販売拡大されたことが主な要因であるという。

面積当たりの販売価格は、大型OLEDとモバイル出荷割合の拡大、LCDパネルの価格上昇により、前四半期比8%、前年比38%増となる706ドルであると報告された。

自社生産の可能キャパについては、広州OLED新工場の稼働効果と8世代設備のIT用への転換活用、中小型OLED新規ラインの稼動などにより前四半期比15%増加したと報告された。しかし、LCD工場のダウンサイジング効果により、前年同期比では17%減少したという。
 

事業別売上割合

キム常務は次に第3四半期の製品別の売上高の割合について報告した。

それによると、在宅勤務、オンライントレーニングなどの需要増により、第2四半期に続きIT製品群の売上高が好調だった。一方、第2四半期には不調だったTV部門が大きく回復した。 TVの売上高の割合は、広州の(OLED)新工場の稼動により、大型OLED TVパネル出荷が拡大し、前四半期比5%ポイント増となる28%を記録したと報告された。携帯電話やその他の売上高の割合は、戦略顧客向けの新製品の出荷が本格化し、前期比4%増となる29%を占めた。
 

財務状況

キム常務は次に財務状況について報告した。

それによると、第3四半期末の在庫は、ピーク需要に備えたTVパネルの生産拡大と戦略顧客向けのモバイル新製品の出荷準備により、前四半期比増となる2兆4000億ウォンを記録した。財務比率では、流動比率は改善し、負債比率と純借入金比率は前四半期比で大きな変化なく小幅騰落があったという。四半期末のキャッシュフローは、前四半期比当期純利益が黒字転換し、売上拡大に伴う運転資金の増加が大きく現われたが、借入金を一部返済するなど、前四半期比で現金が小幅減少となる3兆3674億ウォンを記録したとのこと。特に大規模な設備投資が実行した2017年以降、四半期借入金が増加していたが、第3四半期には初めて借入金が3100億ウォン減少したという。
 

LCDとOLEDについて

続いて、LGディスプレイCFOのソ・ドンフィ専務が登壇した。

ソ専務は、LCD部門では、一部のLCD TV用設備を転換してIT用に転換しており、今後も非対面や遠隔文化のような機会の要因に迅速かつ柔軟に対応すると報告。LCD TVは構造革新の基本方向は維持するが、需給状況を考慮した柔軟なファブ運営を行う計画であると述べた。これにより、国内でのLCD TV用パネルの生産は構造革新の基本的な原則の下、顧客の需要は、短期需給状況を綿密に検討し、既存設備と利用可能な人材の範囲内で柔軟に対応しているとのこと。

OLED TVは広州新工場安定化後、本格出荷を開始しており、OLED大勢化の安定供給基盤が確保されたと述べた。また、新型コロナウイルスにより上半期ハイエンドの需要が萎縮したが、下半期にはオフラインの流通が再開され、販売は上半期比二倍に拡大するだろうとの見通しが示された。今年の年間販売量は400万台半ばを期待していると明らかにされた。

大型OLEDについてソ専務は、生産能力(キャパ)は、現在、坡州(パジュ=韓国)と広州(中国)で全14万枚の生産能力を保有しているとし、 2021年の出荷台数は、48インチ以下の中型サイズ対応と77インチ以上の超大型サイズ市場での受け入れ度に応じて700万〜800万台レベルに成長するとの見通しが示された。

P-OLED部門について、ソ専務は、戦略顧客向けの新供給が本格化したとし、安定した製品品質、歩留まり、戦略顧客との関係強化をベースに、オフシーズンの変動を最小限に抑え、安定した事業運営に力を集中すると報告した。
 

質疑応答

続いて質疑応答があった。

まず、LCDに関する質問があった。LCDの市況が改善しているが、それによって事業構造の改革に方針転換があるのかという質問。

それについてLGディスプレイ側は、新型コロナウイルスの影響で市場の需給状況の変化があり、販売価格にも影響があり、収益性の改善にも助けを受けているが、「LCDの構造改革の基本方向性に変化はない」と回答。続けて、「LCDの構造改革により競争力を保有している部門は、さらに強化し、構造的に競争力が不足している部門と製品は迅速に合理化する」とし、「中国LCD工場の競争力は、持続強化する」と述べた。韓国のLCD工場については、「相当部分の調整がされたが、一部IT製品用に切り替えて動かす設備がある」とし、「P8工場が該当する」と報告された。

次に、P-OLEDについての質問があった。質問者は、第4四半期の北米戦略顧客の注文動向、来年のP-OLED事業の展望について回答を求めた。

これについてLGディスプレイ側は、「P-OLED事業の正常化のために多くの時間と労力を投入した」とし、今年下半期から、「品質、歩留まりの観点から生産能力を本格的に取引先に大量の取扱いを供給することができるレベルに達した」と述べた。今後については、「今年の下半期の状況は、現在利用可能なキャパをフルに活用しながら、取引先の供給に対応している」とし、「来年以降も季節要因で需要変動があるだろうが、既に確保した力量を基に、オフシーズンの変動を最小限に抑える場合、信頼性の高い事業運営基盤が確保されるものと判断する」と回答した。

次に、ミニLEDに関する質問があった。

これについてLGディスプレイ側は、「最近、競合他社による、ミニLEDと関連した本格的な動きが現れていることを承知している」とし、「セットの観点から見れば、中国の企業がすでにミニLEDを採用したTVを発売した。現在の市場インパクト(影響)は大きくないものと当社は把握した」と回答した。続けて、ミニLEDよりもOLEDの方が顧客の目の健康面では優れているとし、「プロモーションをさらに強化し、顧客と十分にコラボレーションしてOLED TVの特長が十分に発揮されるようにすれば、来年700万〜800万台の販売目標を達成するために大きな力になるだろう」と述べた。

次に、LCDの生産キャパに関する質問があった。質問者は、韓国内の7世代LCDの生産能力キャパが月8万〜9万枚程度残っているとし、LCD市況が良いなか、今後どのような計画を持っているのかについて回答を求めた。

これについてLGディスプレイ側は、「坡州7世代工場は8万〜9万枚レベルを維持している」とし、「最近市況等を考慮して総合的判断しているが、根本的に超大型商業用を供給するのに非常に適した工場であり、かなりの競争力備えている」と回答。続けて、「当社LCD TVは相当部分ITに切り替え、残ったキャパが7工場と8工場あり、7工場は商業用を中心に運営しながら、残りのキャパ部門は、利用可能な人材の範囲内で、市場の状況や顧客の需要に応じて対応する」と述べた。

次に、設備投資に関する方向性についての質問があった。

これについてLGディスプレイ側は、「EBITDAの範囲内で、今年の設備投資執行し、来年もEBITDAの範囲内で設備投資執行することを準備している」とし、「将来の準備に怠りがないよう投資をしつつ、同時に財務比率を改善できる方向で準備している」と述べた。
 
 
翻訳・構成:イ・ダリョン=編集長
 
 
(参考記事:「LGディスプレイ、有機EL事業の売上が液晶を超える見込み」)
(参考記事:「LGディスプレイが米政府に「ファーウェイへの輸出」許可を公式要請」)
(参考記事:「LGディスプレイが新たなビジョンシステムを発表」)
 


 
 
あなたの感想をSNSでシェアする


この記事について、あなたの感想は?
  • 強い関心がある
  • 関心がある
  • どちらでもない
  • 関心がない
  • 全く関心がない