起亜自動車、韓国軍の次世代軍用車開発へ…EV・自律走行・水素燃料を活用

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起亜自動車、韓国軍の次世代軍用車開発へ…EV・自律走行・水素燃料を活用

韓国の起亜自動車は28日、韓国軍の次世代軍用車の標準プラットフォーム開発を本格化すると発表。また電気自動車(EV)や自立走行技術、水素燃料技術を活用した車両の先行研究も検討しているという。

起亜自動車は、同社の光州(クァンジュ)工場で、次世代軍用標準プラットフォームが適用される2½トンと5トン中型標準車の詳細設計の検討(CDR、Critical Design Review)会議を20日に開催していたと28日に明らかにした。
 
(参考記事:「[特集]韓国の水素経済の現況と課題…水素自動車普及は世界1位も、インフラなど不十分」)
 
起亜自動車によると、CDR会議は、車両の詳細設計のための開発要求基準が完全に満たされているかをチェックし、後続のステップを進行するかどうかを正式に確認する手順であるという。今回の会議では、軍用車の開発事業主管機関である韓国陸軍本部をはじめ、同防衛事業庁、同国防技術品質院、協力会社などの事業関係者が参加した。

会議の参加者は、これまでに行われた詳細設計の内容を最終点検し、今後の計画を共有するなど、その後の開発プロセスを継続することにしたとのこと。
 

(写真:起亜自動車提供)

 
起亜自動車は年内に中型標準車プロトタイプ製作に着手し、2021年に政府の試験評価を受ける計画だという。以後、規格化及び最初の生産試験などの過程を経て、2024年から軍に配置すると明らかにした。

今回の中型標準車の開発事業は、軍と起亜自動車が5年間共同投資して、現在運用中の2½トンと5トンの軍用タイム車を代替し、5トン防弾キット車を新規開発する大規模な事業である。

起亜自動車は昨年12月末、陸軍と本事業のための契約を締結した後、本格的な開発に着手していた。

中型標準車は▲7リッターディーゼルエンジンと自動変速機▲ABSとASR(Anti Spin Regulator)▲後方駐車補助▲アラウンドビュー、ナビゲーション、熱線シートをはじめとする各種安全/快適性など、最新の商用技術が大挙搭載される。

起亜自動車は新車をモジュール化して、様々な兵器システム搭載など、後続の派生車開発に備えて差別化された軍用特殊仕様と技術も適用するという。

起亜自動車は、同社のSUVの開発と製造技術が、軍用車の品質と競争力の強化に役立っていると説明。大型スポーツ多目的車(SUV)「モハビ」(MOHAVE)のベアシャーシ(車体フレームにエンジンなどの主要駆動装置を取り付けた半製品)を活用して、車両の上部が開放されたオープントップ構造のATV(軽量高機動車)を開発している。

現在、新しいATVコンセプト策定を完了した起亜自動車は、来年初めにコンセプトカーも披露する計画だ。開発が完了したATVは軍用に使われるのはもちろんのこと、産業用、レジャー用など、様々な分野で活用されるようにする予定である。

起亜自動車はまた、最新の自動車技術を軍用車に取り入れている先行開発も活発に行っていると明らかにした。

同社は、電気自動車(EV)専用プラットフォームと自律走行技術を活用して、空軍飛行場など軍基地内で自律走行が可能な車両の先行研究を検討中であるという。自律走行技術は、将来の戦闘地域で様々な材料を補給する無人輸送車両開発につながる見通しであると説明された。
 

(写真:起亜自動車提供)

 
また、起亜自動車は、水素燃料電池技術を活用した軍用車両の開発と非常発電機の普及を検討中であると明らかにした。同社は、水素燃料電池は、大容量の電力供給が可能であるという点で、将来軍用車に適した技術の一つとなっていると説明。起亜自動車は、優先的に軍需車の発電機を開発・供給し、レーザー砲などの先端兵器体系が搭載された未来型軍用車に水素燃料電池技術を適用する方針だ。

起亜自動車によると、同社は1973年に防衛産業に指定されて以来、¼トン、1¼トン、2½トン、5トンなどの標準車の生産に突入し、韓国軍用車の歴史と一緒にした。現在までに9車種、100個のモデル、合計14万台の軍用車を供給している。(販売終了車種/輸出量を含む)

1995年には軌道型戦術車両BV206をスウェーデンのメーカーとの技術協力を通じて生産し、2001年15トン救難車および重機輸送車両(トラクター)を開発し、軍に納品することで、小型級から大型級まで網羅軍用車両フルラインナップ生産システムを構築したという。

起亜自動車は、2016年には¼トンと1¼トン車を代替する(韓国初の)多目的戦術車両となる小型戦術車両を製作。「モハビ」のエンジンと自動変速機、ブレーキシステムなどを軍用化され、電子4輪駆動装置をはじめとする最新の商用技術と軍用特殊仕様を採用したという。

起亜自動車の関係者は、「軍需事業は、国に貢献し、公益を実現するという目的のために推進する」とし、「少量生産体制の特性上、開発とサービスが簡単ではないが、顧客中心の心構えで進行している」と強調した。続いて「軍用中型標準車を適時に開発し消費電力化することにより、私たち軍の士気高揚と戦闘力の向上に資する」と語った。
 
(参考記事:「[特集]世界の電気自動車産業の趨勢と韓国の課題…スタンド数・政府支援など脆弱」)
(参考記事:「1~8月のEV車の世界シェア、韓国ヒュンダイが4位を維持…1位は米テスラ」)
(参考記事:「韓国の現代自動車、来年中に2000台の水素電気トラックを供給へ…世界に展開」)


 
 
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