韓国が日本産ステンレス棒鋼への「反ダンピング課税」を延長へ

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韓国が日本産ステンレス棒鋼への「反ダンピング課税」を延長へ

韓国が日本のステンレス棒鋼へのダンピング防止関税を延長する方針だ。同国貿易委員会が公聴会で明言し、今後上層部で最終判断が行われる。日韓間では現在、徴用工問題や半導体素材の輸出規制(輸出管理強化)などをめぐり対立が続いており、さらなる波紋を呼ぶ可能性がある。

韓国産業省(産業通商資源部)は13日、「日本、インドおよびスペイン製ステンレス棒鋼に対するダンピング関税賦課終了再審査の最終判定および産業被害調査公聴会」を開催した。
 
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産業省傘下の韓国貿易委員会(委員長チャン・スンファ)は同公聴会において、同国のセア昌原特殊鋼(株)および(株)セア特殊鋼が要請した日本、インドおよびスペイン製ステンレス棒鋼(Stainless Steel Bar)のダンピング防止関税賦課終了審査の件について、「ダンピング防止関税の賦課を終了する場合、ダンピングおよび韓国の国内産業への被害が持続し、再発する可能性があると判断し、今後3年間3.51%~15.39%のダンピング防止関税を賦課することを企画財政部長官に建議することを決定した」と発表した

韓国によるステンレス棒鋼課税については、日本の経済産業省がこれを不当として2018年9月にWTOに提訴している。ステンレス棒鋼は先端精密産業や自動車部品、化学機械、建設資材などの用途で幅広く使用され、18年の韓国内市場規模は約4,000億ウォン(約378億円)、約10万トンに上る。日本、インドおよびスペイン製ステンレス棒鋼は、韓国政府により、04年の7月以降ダンピング防止関税(’17.6月から3.56~15.39%)が賦課されている。

韓国貿易委員会によると、「韓国の国内生産者に対する現場調査、公聴会、利害関係人会議などの手続きを経て調査を実施した結果、ダンピング防止措置終了時、ダンピング物品の価格下落および輸入量増加により韓国の国内産業の実質的被害が持続したり、再発したりする恐れがあると判断した」という。

韓国貿易委員会が今回の最終判定結果を企画財政部長官に通達すれば、企画財政部長官は調査開始日(20.1.23.)から12カ月以内にダンピング防止関税の賦課を延長するかどうかの最終決定をすることになる。

韓国貿易委員会は中国製H形鋼の終了再審査および中国製オフセット印刷版の終了再審査など2件の進行中であるダンピング調査についても公聴会を開催した。

韓国貿易委員会によると、今回の公聴会はWTO協定を順守し利害当事者に中核的な考慮事項を公開し、十分な防御機会を保障することで、透明で公正な判定をするうえで参考にするためのものだという。公聴会には韓国貿易委員会の委員らを始めとし韓国の国内生産者、需要者、輸入者、輸出者など利害関係人参席の下、ダンピング防止関税賦課についての意見陳述と質疑・応答が行われた。
 
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