[特集]外国人の目に映る韓国の投資環境…その魅力と問題点

特集 通商・特許

[特集]外国人の目に映る韓国の投資環境…その魅力と問題点

(日本の経団連に相当する)韓国の全経連(全国経済人連合会)は30日、外国人を対象にした韓国の企業環境について調査したレポート「主要対韓国投資国の駐韓貿易投資担当官および外国経済団体を対象にした韓国企業環境調査」を発表した。

同調査は、全経連が駐韓貿易・投資担当官や駐韓外国商工会議所を対象に実施したものだ。回答によると、韓国の企業環境は全体的に優れたものであるが、労務環境や政策当局の消極的な行政姿勢などに不満が出ていることが分かった。以下に概要を掲載する。

以下は、調査回答の一例だ。

①韓国は優秀な国ではあるが、主な問題は、政府が労働者側に偏った態度をとるというものである。政府は、特定の集団を選考せず、バランスの取れた視点を堅持しなければならない。正義と公正が証明されるべき側面から、政府は企業の声にも耳を傾け、労使双方の利益を考慮する必要がある。

②韓国政府は企業に優しい態度を取る必要がある。現時点では労働者の立場に偏っており、このため経済界は困難に経験している。

③政策当局が投資家の懸念に対応するために多くの時間と労力を傾けていることはありがたいが、ほとんどの事案に対し「できない」という回答が返ってきており、変更は表れていない。また、問題解決のための提案に対しては、遅延を重ね、最終的には解決されない。

今回のアンケート調査は、対韓国外国人投資上位50カ国(’19年申告基準)を対象に10.12(月)〜11.6(金)の4週間にわたり電話や電子メールを通じて行われた。全経連によると、対韓国投資上位50カ国のうち42%が回答し、投資金額1億ドル以上・上位20カ国基準では50%の回答率を示したという。

韓国への投資の最大の理由は、国内市場の魅力と成長の可能性(46%)、韓国グローバル企業とのコラボレーション(22.2%)、IT、産業インフラ(15.9%)の順で多く、回答者の71.4%が韓国の企業環境について、全体的に優れていると評価したという。併せて、回答者の76.2%が海外進出を検討している自国企業に韓国を推薦すると答えた。

韓国の企業環境全体については良い評価を得たものの、分野別の規制の変化においては満足度が低いことが分かった。特に、最近3年間に税務と労務環境において規制が強まったと答えた人が半数以上に上った。

過去と比較して、最近3年間で体感する規制の変化の程度を問う質問に対して、税務環境では、「非常に悪化」(5.3%)または「悪化」(47.4%)したとの意見が「変化なし」(36.8%)または「好転」(10.5%)したとの意見に比べて多かった。

労務環境については、「非常に悪化」(21.1%)または「悪化」(47.4%)したと感じる回答者が68.5%に達し、「変化なし」(26.3%)と「好転」(5.3%)の二倍以上を占めている。

最近3年間の企業活動に影響を与えた具体的な項目について尋ねた質問には、2019年から廃止された外国人投資企業に対する法人税の減免の特典や、週52時間勤務制の施行、最低賃金の急激な引き上げなどが挙がった。

一方、企業からの(投資における)問題の解消要求に対する韓国当局の対応については、「普通(40〜60点)」が50%、「満足(60〜80点)」が45%とおおむね良い評価となった。しかし、改善が必要な部分はという質問に対して、「消極的ジレンマの解決の意志」(42.9%)の回答割合が最も高く現れた。

ある回答者は、「問題点を提案したときの韓国政策当局の表面的な態度は友好的だが、実質的に改善されることはほとんどない」と述べたという。

そのほかにも「政策の一貫性に欠け」(17.9%)、「担当者の頻繁な交代」(17.9%)、「重複規制に伴う複雑な解決手順」(14.3%)などでより改善が必要な分野であると把握された。

韓国の企業環境改善のために最も必要なのは、「複雑な行政手続きや官僚主義打破」(34.9%)であることが分かった。続いて、「過度な規制の改善」(19.0%)、「革新を阻害する方法・制度改善」(17.5%)、「硬直的な労使関係の解決努力」(9.5%)などが続いた。

キム・ボンマン全経連国際協力室長は、「コロナの余波で外国企業の業績が悪化していなか、駐韓外国企業が継続的に韓国で雇用を創出し、投資を拡大することができるよう、外資系企業が体感できる企業環境の改善が必要である」と指摘しつつ、「今回の調査で示されたように、労務・税務環境改善併せ外国企業の問題を解決するための政策当局のより積極的な姿勢が必要である」と語った。

<調査の概要>
・調査対象:対韓国外国人投資上位50カ国(2019年投資額申告基準)、貿易・投資担当官、在韓外国商工会議所など
・調査期間:2020年10月12日(月) – 11月6日(金)
・回答率:42%
・調査方法:アンケートメール
 


 
 
あなたの感想をSNSでシェアする


この記事について、あなたの感想は?
  • 強い関心がある
  • 関心がある
  • どちらでもない
  • 関心がない
  • 全く関心がない