韓国ハンファと仏トタルの合弁企業、二次電池分離膜素材の開発拡大

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韓国ハンファと仏トタルの合弁企業、二次電池分離膜素材の開発拡大

韓国のハンファトタル(Hanwha Total=韓ハンファと仏トタルの合弁会社)が、電気自動車用バッテリーの分離膜素材として使用される高付加合成樹脂の生産拡大を行う。

ハンファトタルは7日、韓国の忠南にある大山(テサン)工場に、バッテリー分離膜素材として使用されている超高分子量ポリエチレンの設備増設を完了し、本格的な商業生産を開始したと発表した。

約400億ウォン(約38億円)が投資された今回の増設により、ハンファトタルは、超高分子量ポリエチレンの年間生産能力を最大14万トンまで拡大できるという。

また、ハンファトタルは、従来の高密度ポリエチレン(HDPE)*生産工場を一部補完する方法で、今回の増設を進めて、市況の製品の需要に応じて、さまざまな製品を弾力的に並行生産することができるシステムを構築することになった。

*高密度ポリエチレン(High Density Polyethylene):プラスチック、ビニールなどの原料として使用される合成樹脂の一種で生命および食品容器、フィルム、電線、ホース、パイプなどの原料として、様々な用途に使用される石油化学製品である。

超高分子量ポリエチレン(Very High Molecular Weight Poly-Ethylene)は、従来のポリエチレン製品に比べ分子量を高め、機械的剛性を向上させた製品で、2次電池分離膜素材として脚光を浴びている高付加価値合成樹脂製品である。

二次電池分離膜素材は電池内部の正極と負極の物質を分離させると同時に、電気を発生させるリチウムイオンは一定に通過させることが技術の核心であり、これにより、電池の性能や寿命も左右される。

また、耐久性、耐熱性、耐薬品性などの厳しい品質要件も満たす必要がある技術的な障壁が高い製品であり、独自の触媒とプロセス技術が土台としてあることで生産が可能となり、国内外の少数の企業だけが市場を先取りしてきた。

ハンファトタルは、独自の開発した触媒技術と生産工程を適用し、純粋な独自技術で2019年に超高分子量ポリエチレンの商業生産に成功した。二次電池の高容量化に伴う分離膜薄膜化が加速するなか、既存の製品に比べ剛性を高め薄膜化が容易な材料開発が注目されている。

全世界の2次電池分離膜素材のポリエチレン市場は現在、中国、日本、韓国を中心に約7万トン規模で形成されているが、今後、電気自動車、ESS(エネルギー貯蔵システム)をはじめ、太陽光などの再生可能エネルギー産業の持続的な拡大による需要の増加により、毎年30%以上の高成長を続けていくことが予想される。

ハンファトタルは、今後、合成樹脂事業を規模の競争力の確保と高付加価値製品の生産を中心に再編する一方、スチレンモノマー(SM、Styrene Monomer)、パラキシレン(PX、Paraxylene)などの基礎油分(Base Chemical)に偏った事業群を合成樹脂事業にも拡大し、安定した収益を創出することができる基盤を用意すると強調した。

ハンファトタルの関係者は、「今回の超高分子ポリエチレンの生産設備増設は中国、北米を中心に石油化学企業の増設競争と二次電池材料などの新たな成長市場への先制的に対応するため」とし、「高付加価値合成樹脂製品の比重を拡大する一方、工場運営の効率も継続的に改善し、競争力を確保していく」と述べた。


 
 
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