[特集]次世代産業の競争力…韓国には厳しい予想

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[特集]次世代産業の競争力…韓国には厳しい予想

日本の経団連に相当する韓国の全経連は1日、「韓米日中の新産業競争力の現状と展望」というレポートを公開し、4カ国の次世代産業の競争力について分析した。韓国にとっては辛い評価となっている。以下に概要を掲載する。
 

韓国および米中日の新産業の競争力の見通しについて調査した結果、韓国の新産業の競争力は、5年後も下位にとどまることが予想されるとの結果が出た。

全国経済人連合会(以下全経連)は、韓国産業省(産業通商資源部)が選定した主要な新産業(注1)の関連団体政策担当者を対象に、韓国、米国、中国、日本の現在および5年後の競争力レベルを調査した結果を発表した。全12産業のうち7産業から回答があった。(注2)

*注1)‣電気・自律自動車‣スマート・エコ船舶‣loT家電‣ロボット‣バイオヘルス‣航空・ドローン‣プレミアム消費財‣エネルギー新産業‣先端新素材‣AR・VR‣次世代ディスプレイ‣次世代半導体

*注2)応答のあった新産業業種(該当業種の代表アイテム):電気・自律車(電気自動車/水素電気自動車)、スマート・エコ船舶(174K-CBM LNG運搬船)、ロボット(産業用ロボット)、航空・ドローン(民間用無人航空機)、エネルギー新産業(太陽電池)、先端新素材(カーボンファイバー)、次世代半導体(次世代半導体)

電気‧水素自動車、産業用ロボットなどの7つの主要な新産業分野において、まず最も代表的な項目として、韓‧米‧中‧日の世界市場シェアを調査した結果、5年前と現在、そして5年後も、1位の産業数は中国が3件、米国が2件、日本が1件、韓国が1件という結果になった。全経連は「各産業別に、過去からの比較優位を持つ国が、今後5年後にも、その新産業をリードすることが予想され、韓国が産業の育成に力を入れているが、逆転するのは容易ではないと予想される」と説明した。

韓米日中4カ国の新産業の競争力(21年韓国= 100)を▲専門人材の確保、▲核心源泉技術の確保、▲研究開発投資、▲創業の容易さ、▲政府支援、▲安定法的基盤など6つの分野に分けてみると、米国が人材と技術など4つの分野で圧倒的優位を占めている一方で、中国は政府の支援、安定的な法的基盤などの制度・インフラの分野で優位を占めていることが分かった。

しかし、5年後には米国がすべての分野での競争力1位になると予想され、新産業分野でハイレベルの競争力格差が今後も続くと予想される。

韓国は現在のところ、▸創業の容易さ、▸政府支援、▸安定法的基盤などの制度・インフラ分野で最下位レベルにあり、▸研究開発投資、競争力も4カ国の中で最も低いことが分かった。実際、OECDの統計によると、’18年の国別の総研究開発費は、米国($ 5,515億)、中国($ 4,626億)、日本($ 1,733億)。韓国($ 954億)の順となっている。

「専門人材の確保」の項目では、現在、韓国(100)が、中国(97.6)より僅かに勝っているが、日本(106.4)より低く、米国(134.5)と比較すると競争力の格差が大きい。また、「核心源泉技術の確保」の項目でも韓国(100)は現在、中国(87.6)に対しては優位を持っているが、日本(122.3)と米国(132.8)に比べて低い水準にある。

5年後、韓国は「専門人材の確保」の項目で、中国に追い越され(韓110 vs.中121.4)、「核心源泉技術の確保」も中国との格差が縮小され(現在12.4→5年後2.8 )技術と人材部門の競争力で中国が韓国を激しく追撃すると予想される。

また、5年後、韓国は「政府支援」、「安定的な法的基盤」の項目で4カ国のうち最下位になると全経連は予想する。特に安定法的基盤の競争力レベルは、現在(100)よりもむしろ低い96.4になると予想され、全経連は、将来的に韓国の新産業専門人材の確保と生態系を構築する制度・インフラの競争力弱化が懸念されると明らかにしている。

ただ、5年後には「研究開発投資」、「創業の容易さ」の項目では、韓国の競争力は上昇すると予想される。研究開発投資の場合、韓国(現在100→5年後123.6)が日本(現在110→5年後114.3)を追い越す見込みであり、創業の容易さにおいても韓国(現在100→5年後105)が日本(現在102.5→ 5年後104.2)より高くなることが予想される。また、「核心源泉技術の確保」の項目では、日韓の現在の競争力格差は22.3であるが、5年後には10.8まで狭まると予想され、韓国が日本の新産業の競争力を激しく追撃すると全経連は予想する。

今回回答した業種別の協会政策担当者は、韓国の7大新産業の企業が感じる最大の問題点として、‣専門人材の不足(28.6%)、‣新産業分野での過度な規制や不合理な慣行(23.8%)、‣先進国との技術格差(19.1% )などを指摘した。これに対し、競争力を確保するためには‣硬直規制システムの改善(21.4%)、‣産業の需要に応える人材の育成(19.1%)、‣市場に優しい技術移転・事業化の有効化(16.7%)、‣R&D政府支援強化(14.3% )などを挙げた。

キム・ボンマン全経連国際協力室長は、「AI、5Gなどの技術革新の速度が速くなり、それを裏付ける専門人材が不足し、急変する市場の変化をビジネスモデルに反映することができなくなる硬直制度、過度な規制が大きな障害になっており、これに対して韓国の競争力を向上させることができる実効的な支援制度作りが急がれる」と指摘した。


 
 
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