韓国研究チーム「6G時代を開く電波資源データ転送予測手法を開発」発表

研究開発

韓国研究チーム「6G時代を開く電波資源データ転送予測手法を開発」発表

5Gよりデータ転送率が50倍以上増加すると予想されている6G技術の商用化のためには、新しい電波資源の開発と定量化技術が必要である。韓国ウルサン科学技術大学校(UNIST)の研究チームがこの技術の開発に成功したと発表した。

UNISTは3日、電気電子工学科のチェ・ウンミ教授の研究チームが、新概念電波資源である軌道角運動量(OAM)を適用した無線通信のチャンネル容量予測公式を作ったと明らかにした。この公式を用いると、OAMを適用した際に、一度に送れるデータ転送量の最大値の予想が可能であるという。研究チームは、研究結果の実験的検証にも成功したという。

OAM無線通信は、螺旋階段のように、ねじれながら移動するOAM電波の特性を利用している。同じ周波数(波長)の電波であっても、位相がねじれた回数(OAMモード)を変化させることが可能であり、制限された周波数資源の活用効率を極大化する技術として注目を集めている。

チェ・ウンミ教授の研究チームが提案した「自由度解釈法」は、実際の無線通信環境(自由空間)において、送受信アンテナのサイズ、距離などを考慮し、電波をねじられる(モード、mode)最大回数を求める技術である。例えば、電波を3回ねじることが可能であれば、データ転送量は3倍増加することになる。電波が1回ねじれたモード、2回ねじれたモード、3回ねじれたモードをそれぞれ一つのチャンネルとして利用でき、同時にデータを転送できるからだ。

このような自由度解釈法は、6G時代の始発点になると予想されている、「テラヘルツ(Terahertz)周波数」領域にも適用することができる。既存のOAMモードの自由度解釈法の適用範囲は、既存の無線通信に一般的に使われている、RF(Radio Frequency)領域に限定されている。テラヘルツ周波数は、一般的な光に近い、短波長領域であるため、光特性(Optic properties)と無線周波数(RF)特性を同時に考慮しなければならない。

チェ・ウンミ教授は、「量子化された物理量のOAMが持つモード直交性(othogonality、干渉しない性質)と近軸性(Paraxiality、電磁波が進行軸に集まっている性質)を基盤にすることで問題を解くことができた」と説明した。

研究チームは、OAM自由度のチャンネル容量解釈法の理論的提示にとどまらず、81-86GHz(ギガヘルツ、E-band周波数帯域)での実験的検証も行った。3Dプリンティング技法で制作されたメタ表面(meta surface)を利用してOAMモードを実験制作し、OAMモードチャンネル容量の実測値が理論値と一致することを確認した。

チェ・ウンミ教授は、「OAM電波モードは今後の6G通信技術で、基地局と最上位ネットワークを無線連結する、無線バックホール通信などに使用できる」と述べ、「OAM電波モードの自由度を予測した今回の研究は、6G通信のチャンネル容量を増大できる新たな電波資源を発掘し、その長所・短所を定量化したという点で、意義のある研究」と説明した。

この研究はサムスン未来技術育成事業の支援で遂行され、無線通信分野の国際ジャーナル、IEEE Wireless Communications Magazineの2月号に掲載される予定だ。(論文題目:Ultimate Capacity Analysis of Orbital Angular Momentum Channels)


 
 
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