韓国研究チーム、非貴金属複合触媒の性能向上原理を明らかに

研究開発

韓国研究チーム、非貴金属複合触媒の性能向上原理を明らかに

韓国の研究チームが複雑な触媒の構造を単純化できる、正六面体の触媒製作方法を活用し、その原理を明らかにした。

ウルサン科学技術院(UNIST)エネルギー化学工学科のアン・グァンジン教授とソウル大学校のヒョン・テクファン教授の共同研究チームは、2種類の非貴金属酸化物の界面で発生する活発な電荷の移動が、酸化物複合触媒の性能を改善することを明らかにした。この研究結果は、触媒開発の際に必要な一般的原理であるため、メタンガスなどを高付加価値物質に変えるガス変換反応触媒の開発に役立つと予想されている。

ガス物質を高付加価値生成物に変える反応には、主に白金のような高価の貴金属触媒が利用されるため、採算性が低い。そのため、比較的低価格のスピネル酸化物(非貴金属酸化物)触媒の性能を補完するための研究が活発に行われている。最近、スピネル酸化物に触媒の性能を持たない酸化セリウム(CeO2)を添加すると、性能が向上する現象が発見されたが、複合触媒の構造が複雑であるため、正確な原理は明らかになっていなかった。

研究チームは、独自開発した正六面体構造の複合触媒とリアルタイム分析法(in-situ analysis)を活用した。この複合触媒は、正六面体構造の酸化スピネルナノ粒子を酸化セリウムで覆った構造で、触媒の合成過程中に酸化セリウムで覆う正六面体の面の数を任意に決定できる。研究チームは、酸化セリウムで覆われた面の数を段階的に増やしながら、触媒の活性度をリアルタイムで分析することによって、界面での電荷伝達の活発さが触媒の活性度に関与していることを発見した。

触媒の性能である活性度の評価には、一酸化炭素の酸化反応を用いた。実験結果、酸化セリウムが正六面体スピネル酸化物の3面を覆った際、最も活性度が高かった。スピネル酸化物の6面全部を酸化セリウムで覆えば、接触面積は最も広くなるが、酸化セリウムは非活性物質であるため、電荷伝達反応が起こりにくいからである。

アン・グァンジン教授は、「独自考案したナノ粒子触媒構造を利用し、複雑な非貴金属触媒内部の反応性向上原理を明らかにできたため、学術的な価値がある研究だ」と述べ、「温室効果ガスの削減、水素生産、汚染物質除去などの応用技術分野でも役立つはず」と予想した。

この研究は、韓国研究財団(NRF)及び産業通商資源部の支援で遂行され、触媒分野の国際ジャーナル、ACS Catalysisの表紙論文に選定され、出版された。
 
(参考記事:「KAISTの研究チーム「解像度高めた薄型4Dカメラを開発」発表」)
(参考記事:「韓国UNISTが国産化拠点に…「超軽量、高耐食性マグネシウム合金素材の商用化」など推進」)
(参考記事:「UNIST「孔数と強度が増し、自己修復能力も持った多孔性金を開発」と発表」)


 
 
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