[特集]韓国の高齢化スピードはOECDで最高水準…20年後は3人に1人が老人に

その他 特集

[特集]韓国の高齢化スピードはOECDで最高水準…20年後は3人に1人が老人に

韓国経済研究院(KERI)は17日、「主要国の高齢化の現況および対策の比較」というレポートを発表した。それによると、韓国は高齢化がOECD 37カ国の中で最も急速に進んでおり、2041年には三人に一人が老人という国民構成となり、2048年には最も高齢の国になる見通しであることが分かった。韓国の老人貧困率は2018年現在、OECD 加盟国中で1位となっている。
 
(参考記事:「猛スピードで進む韓国製造業の高齢化、日本の製造業の約3倍速い…経済成長低下の要因に」)
 
韓国経済研究院は、最近10年間(2011~2020年)韓国の高齢化率(4.4%)(注1)が、OECD平均(2.6%)の約2倍近いスピードで進んでおり、2018年基準の高齢者の貧困率(43.4%)(注2)もOECD平均(14.8%)の約3倍に達しており、加盟国中で最も高い水準であると明らかにした。KERIは韓国と主要五カ国(注3)の高齢化対応策を比較・分析した後、高齢化と高齢者の貧困問題への対応策として私的年金サポートの強化、公的年金の持続可能性を高めることによる老後の所得ベースの拡充や労働市場の柔軟化、賃金体系の改編などによって高齢者の民間雇用需要拡大を提案した。

*注1)65歳以上の人口の年平均増加率
*注2)65歳以上の人口のうち可処分所得が人口全体で中位所得の50%未満の者の割合
*注3)65歳以上の人口の割合(2020年基準):韓国15.7%vs.日本28.9%、ドイツ21.8%、フランス20.4%、英18.7%、米16.9%

チュ・グァンホKERI経済政策室長は、「韓国は高齢者が非常に困窮し、高齢化率も世界的に類例なく早く、対策が急がれる」とし、「公共雇用は根源的対策になることがなく、年金の機能強化と民間による良質の雇用の提供だけが唯一の解決策だ」と強調した。

最も早く老いていく韓国、老人貧困率はOECD最高水準

最近10年間(2011~2020年)、韓国の65歳以上の高齢者人口は年平均4.4%ずつ(毎年29万人ずつ)増加したが、これはOECD平均(2.6%)の1.7倍であり、OECD加盟国の中で最も速い速度である。KERIがOECDの統計を分析した結果、今後急速な高齢化によって、2020年現在OECD 29位レベルである高齢人口の割合(15.7%)は、20年後の2041年には33.4%となり、韓国人口の三人に一人が高齢者となり、27年後の2048年には37.4%で、韓国が最も高齢の国になると予想された。

高齢化の速度が非常に早いにも関わらず、韓国の高齢者の多くは経済的に困窮していることが分かった。韓国の高齢者の貧困率は、2018年は43.4%で、OECD平均(14.8%)の約3倍に達し、最も高いレベルであるだけでなく、米国(23.1%)、日本(19.6%)、英国(14.9 %)、ドイツ(10.2%)、フランス(4.1%)よりも圧倒的に高かった。

高齢化対応策:①私的年金の強化、公的年金の効率化による老後の所得基盤の拡充②労働の柔軟化、賃金体系の改編による高齢者、民間雇用拡大

KERIは、韓国と主要五カ国(米国、英国、ドイツ、フランス、日本)の高齢化対応策を比較・分析した。それをもとに、急速な高齢化と高い高齢者の貧困率の問題の改善策として、私的年金サポートの強化、公的年金の効率化を通じた老後の所得ベースの拡充、労働市場の柔軟化、賃金体系の改編による高齢者の民間雇用需要の拡大を提案した。

[①老後の所得基盤の拡充] 2018年基準で韓国の公的私的年金(注4)の所得代替率(注5)は43.4%で、引退前の平均所得の半分にも及ばなかった。一方、主要五カ国の平均は69.6%に達した。KERIは主要五カ国の国々が私的年金を有効にし、公的年金の財政の健全性を強化したためと説明した。

*注4)私的年金は、退職年金と個人年金を含む
*注5)年金加入期間の月平均純収入(税抜き)に比べた年金支給額の割合

まず主要五カ国の国々は、税制上の優遇を介して私的年金加入を誘導した。私的年金納入金比税制支援率は、2018年基準の主要五カ国平均29.0%で▶米国41.0%▶日本の31.0%▶フランスの28.0%▶英国24.0%▶ドイツ21.0%の順だった。主要五カ国の生産可能人口私的年金加入率は平均54.3%で、2人のうち1人以上が私的年金に加入したことが分かった。一方、韓国は私的年金の税制支援率が20.0%で主要五カ国諸国よりも低いレベルであり、私的年金加入率も16.9%と低調だった。 主要五カ国の国々は、公的年金を韓国に比べて「より支出し、より遅く受け取る」形で運営していた。 主要五カ国の保険料率は平均20.5%で、韓国9.0%の2倍を超える水準だった。また、主要五カ国の国々は、年金受給開始年齢を現在の65〜67歳から67〜75歳にまで高めようとする計画であることが分かった。韓国も開始年齢を62歳から65歳に上方調整する予定であるが、主要五カ国に比べるとまだ低い水準である。

[②高齢層の民間雇用需要の増大]韓国は、主要五カ国諸国に比べて労働市場が硬直的で、雇用維持費用が高く、高齢者就業環境が不十分であることが分かった。例えば、厳格な派遣期間制の規制と高い解雇費用は、企業の様々な人材活用と柔軟な人材の調整を困難にし、高齢者の就業機会を減少させる要素として作用する。派遣期間制使用の場合、主要五カ国諸国は、製造業を含むほとんどの業種に派遣を可能にし、派遣期間制期間もドイツとフランスを除く(注6)アメリカ、イギリス、日本(注7)は無制限であった。一方、韓国は製造業を除く一部の業種に限って派遣が可能で、派遣と期間制の両方2年の期間制限を設けている。労働者1人を解雇する際に必要とされる退職金など解雇費用は主要五カ国平均9.6週相当賃金であるのに対し、韓国はその2.9倍の27.4週相当の賃金が発生することが分かった。

*注6)ドイツは派遣18ヶ月限定、フランスは派遣期間制18ヶ月限定
*注7)1回契約時36ヶ月の制限があるが、契約更新が可能で、実質的に無制限に使用

韓国は勤続年齢が高いほど、企業の賃金負担が大きくなる「号給料」という賃金体系を使用しており、高齢者の雇用維持の負担を加重させる一方、主要五カ国では職務ボーナスシステムを主に使用していた。KERIは「韓国も主要五カ国のように、柔軟な労働市場と職務成果中心の賃金体系によって高齢者に良質の民間雇用を提供することができる環境を整える必要がある」と主張した。
 
(参考記事:「[特集]韓国株式市場の上昇率が突出…日中米と比較 個人投資家急増は不安要因にも」)
(参考記事:「[特集]コロナ下の韓国企業、賃金削減など「非常経営」が4割…政府対応には肯定多数」)
(参考記事:「スパコン日本1位、韓国21位に「政府指導層は克日、AI強国を叫ぶが実状は正反対」韓国紙」)


 
 
あなたの感想をSNSでシェアする


この記事について、あなたの感想は?
  • 強い関心がある
  • 関心がある
  • どちらでもない
  • 関心がない
  • 全く関心がない