[特集]韓国企業はコロナで二極化、業種や規模で明暗くっきり(医療・製薬125.7%↑、機械72.8%↓)

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[特集]韓国企業はコロナで二極化、業種や規模で明暗くっきり(医療・製薬125.7%↑、機械72.8%↓)

韓国経済研究院(KERI)は5日、上場企業の財務諸表分析のもと、新型コロナウイルスの前後で韓国企業の業績がどのような傾向を持つかを分析し、発表した。
 
(参考記事:「[特集]韓国の製造業景気見通しが改善…為替や米金利は懸念」)
 
それによると、企業規模別、業種別ではっきりと明暗が分かれた。KERIがコスピとコスダックの非金融上場企業1,017社(注1)の財務諸表を分析した結果、昨年は上場企業の営業利益が24.9%増加したにもかかわらず、上場企業のうち4社に1社は営業利益で利子も生み出せていない(利子補償倍率が1未満)ことが分かった。

*注1)2018~2020売上高データが全てある企業(資料:KISVALUE、2021.3.30、別途(個別)財務諸表基準)

企業規模別では、上位・下位20%の企業間の売上高と営業利益の格差が拡大したなか、業種別では、医療・製薬、電気・電子などの「コロナ恩恵業種」と流通対面サービスなどの「コロナ被害業種」の明暗がはっきりと分かれた。営業利益が増加した業種でも、上位3つの企業が業種全体の営業利益増加分の大半を占めた。

チュ・グァンホKERI経済政策室長は、「上場企業の実績が良好に見えるが、依然として多くの企業はコロナの影響から抜け出せない状況」とし、「企業活力の向上のために規制改革など、政府の積極的な政策支援が求められる」と強調した。
 

営業利益は増加したが、上場企業の4社のうち1社は利子も生み出せない状況

昨年、韓国の上場企業の売上高は1,076.1兆ウォン(約105兆円)となり、2019年の1,093.0兆ウォン(約107兆円)に比べ16.9兆ウォン(△1.5%)減少した。営業利益は、2019年の53.9兆ウォン(約5.3兆円)から24.9%増加した67.3兆ウォン(約6.6兆円)を記録した。これは2019年の営業利益が大幅に減少したことによるベース効果(注2)と、コロナによって需要が増した半導体、家電など主力産業の利益率改善のためだ。

*注2)2019年の営業利益53.9兆ウォンは2018年比50.2%減少した数値。 2020年の営業利益は、2019年に比べて大幅に増加したが、2018年と比較すると依然として低い水準

営業利益の増加が「コロナ恩恵業種」と一部の企業に集中しながら、企業間でK字型の二極化が顕著に現れた。上場企業の売上高の5分位倍率(注3)は、2019年が266.6倍で、2020年に304.9倍に拡大された。売上高上位・下位20%の企業間の平均営業利益の差も2019年の2,386億ウォンから2020年は3,060.2億ウォンとなり674.2億ウォン(28.3%)増加した。

*注3)売上高、最上位20%と最下位20%の間の平均売上高の割合。営業利益は、最下位20%の数値がマイナスの値を持つため、倍率計算が不可能であるため最上位20%と最下位20%の間の差を使用

営業利益で利子も出せない(注4)企業の数は、2019年249社から2020年は255社へと6社に増えた。これは上場企業の25.1%に相当する。

*注4)企業の利払い能力を評価する利子補償倍率(営業利益/支払利息)が1未満の企業
 

営業利益の増加率、医療・製薬125.7%↑、機械は72.8%↓

K字型の二極化は、業種別でもはっきりした。コロナ診断キットなどの需要増加により、昨年、医療・製薬業界は、営業利益が2019年比で125.7%急増した。電気・電子(64.0%)、飲食(27.4%)、ソフトウェア・インターネット・放送サービス(18.6%)など「コロナ恩恵業種」の営業利益も前年比大幅に増加した。

*飲食業種はコロナによるソーシャルディスタンスの影響でテイクアウトなどが恩恵

一方、流通および対面サービス(△26.4%)、?業サービス(△39.1%)などのサービス業種と、機械(△72.8%)、輸送機器(△38.7%)、鉄鋼・金属(△37.8% )、化学(△27.1%)などの伝統的な製造業は、昨年の営業利益が2019年に比べて減少した。

2020年の上場企業の従業員数は108.0万人で、2019年の109.1万人比で1.1万人減少した。化学△6,665人(△7.5%)、流通および対面サービス△5,794人(△6.0%)などの営業利益が減少した業種で従業員数の減少が目立った。

SW・インターネット・放送サービス△2,129人(△3.9%)、通信△1,106人(△2.6%)、飲食△1,012人(△2.1%)などは、営業利益が増加したにもかかわらず、従業員の数がむしろ減少した。

業種別上位3社が営業利益増加分の60%以上を占める

業種内でも企業間の偏りがはっきりした。昨年、営業利益が10%以上増加した7業種(「その他」の業種を除く)を対象に分析した結果、各業種別営業利益の増加分のうち、上位3社の割合が62.7%から最大191.8%まで及んだ。

電気・電子業種では、企業数基準では1.9%に過ぎない上位3社の営業利益増加分が「業種全体」の営業利益増加分の91.0%を占めた。運輸・倉庫(上位3社の割合191.8%)、非金属(〃175.0%)は、上位3社を除くと、営業利益がむしろ減少しており、業種内の二極化が深刻だった。
 
(参考記事:「[特集]韓国政府と企業は半導体に死活をかけろ、慢心するな…現地経済人たちが警鐘」)


 
 
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